豊橋市議の長坂です。
新アリーナ委員会、21時頃まで続きました。

さて、新アリーナ計画等の中間報告資料が公表となりました。
https://www.city.toyohashi.lg.jp/40673.htm 
総務委員会 ><令和5年6月9日>(総務・建設消防委員会連合審査会)

全体として、とてもひどい報告です。
本当に新アリーナのことしか考えていない、というのがわかりました。

新アリーナのため、限界まで豊橋公園を使えば、
今後50年以上先に新アリーナが廃止解体となるまで、
豊橋公園には、様々な建物が建てられなくなります。
吉田城の城郭復元も、美術博物館の増築も、です。



上記URL資料1のp76(図表6-12)にあるように、都市公園法により、
豊橋公園にはあと15,088.66平米(約15,000平米)しか立地可能な建築面積が残っていません。

これは、吉田城址の史跡指定となった豊橋公園西側を含む
豊橋公園全体としての残面積、且つ、
野球場や武道館を解体した上での数字です。

他方、資料1のp66のように新アリーナ計画では、
「建築面積は約12,700平米程度」とあります。

つまり、この時点で2,300平米しか、
(約15,000平米 - 約12,700平米)
豊橋公園に建築可能面積が残りません。

またp65のように
「民間活力を生かしたレストラン・カフェなどの利便機能は含まれていません」
とのことなので、現実的には12,700平米以上が見込まれます。

更に、新アリーナ以外の建築物として、
  • 相撲場
  • テニスコートの屋根付き観覧席
  • 民間提案施設(カフェ等、かなり自由)
も計画されています。

これらも合わせ、残る約15,000平米を全て使ってしまえば、
今後、豊橋公園内に様々な建築物が建てられなくなります。
(既存の施設を解体すれば、その分の確保はできます)



6月9日の市議会では、
「今後の豊橋公園のため、建築面積をどれだけ残しておく必要があるか」
旨を聞いても、具体的には何も答えられませんでした。

これまで、そのような検討を一切しておらず、
私が指摘しなければ、約15,000平米の全て使い切りを
容認する事業者募集(要求水準書)になったと思われます。



昨年度末(令和5年3月)に策定したばかりの
「豊橋市指定史跡 吉田城址保存活用計画」
p54-55には、次のような記載があります。
p54
(5)城郭施設の復元に対する考え方
(略)現地での城郭施設の復元は、これら一連の取り組みを進めた上で、真に必要と考えられるものがある場合は、検討する
p55
(2)中期的に実施すべき施策
令和12(2030)年度までに実施(計画策定等を含む)を目指すもの
  • 調査研究による史跡の価値把握と向上
  • 整備工事に係る設計の作成
  • 便益施設の充実
  • 動線の整備
(3)長期的に実施すべき施策
長期的に実施(計画策定等を含む)を目指すもの
  • 城郭施設の復元
  • ガイダンス施設の拡充
この吉田城の計画は数か月前に策定したばかりに関わらず、
新アリーナ計画では全く考慮されていませんでした。

(ご参考)
https://toyohashi-bihaku.jp/2023/04/06/「豊橋市指定史跡-吉田城址保存活用計画」を策定/



最後に、こちらは浅井市長の公約(選挙公報)です。
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豊橋公園内エリアに、郷土歴史博物館や吉田城復元などの建設計画の策定と推進
自身の任期中のみならず、今後、市長が変わっても半世紀以上
「豊橋公園内エリアに、郷土歴史博物館や吉田城復元」
ができなくなる二重三重の公約違反を進めようとは、
手法が鮮やか過ぎて、僕は引くしかありません。

新アリーナの事業者募集前に気づいてよかったです。

では。

(ご参考)
長坂当該質疑:3:06:00頃より
https://www.youtube.com/live/1v_ix3TW3V0?feature=share&t=11160