豊橋市議の長坂です。
豊橋市の職員、優秀です。

さて、浅井新市長の所信表明について、下記の続きです。
浅井新市長の所信表明、割とよかったです(表面) - 愛知豊橋市長坂なおと のblog
http://nagasakanaoto.blog.jp/201130.html 
前回(表面)は、佐原市政時の方針と、浅井新市長の所信表明を比べてみましたが、
今回は、選挙前の「個人」としての主張(公約)と、市長になっての「所信」とを比べてみました。

比べるとわかりますが、浅井新市長の所信表明は、下記が骨子となっていることが類推されます。
201201_01
「所信表明」の中で、同一・同趣旨の記載がある箇所を、字消し線しました。
すると残るのは、所信表明に記載されなかった「公約」です。

「公約」はあくまで浅井氏が個人として記されたものですが、
それが「所信表明」に昇華されるには、豊橋市政の継続性や、公約の実現性などの観点から、
市職員との綿密な調整があったであろうことが、所信表明の字句から想像されます。

これを「浅井氏の尖った「公約」が、職員に依って丸められた」と捉えるか、
「荒唐無稽な公約が、市職員のお蔭で、現実的な方向に落ち着いた」と捉えるかは、
現段階ではそれぞれのご判断に委ねます。

また記載がなくなったから、それ即ち「なくなった」とは限りません。
時期尚早であったり、各方面と調整が付くまでは公言し難い、というのもありえます。



以下、「所信」に載らなかった「公約」に、あくまで長坂の私見を記してみます。
豊橋市民病院の充実と医療機能の役割分担を考える東三河広域医療協議会の設置
類する表現は「所信」にあるものの、「東三河広域医療協議会の設置」とまで具体的に表明していない。
豊橋市だけの話でないので、設置について多方面と調整がつく目処が立てば実現されるか。

自然災害時における官民連携ルールの明確化(防災協定等)
「官民連携ルール」という一般的なものは作り難いのでないかと思われる。
個別具体の民間企業団体との「防災協定」は可能であり、既に何件かあります。

来年度予算で市独自のコロナ経済対策を多方面にわたって実施します
予算に関することなので、表明するとしたら3月。
ただ「経済対策」を「多方面」は、「市独自」の財源で、どこまでできるか。
(ここに、ユニチカの損害賠償金を使う??)

放課後児童クラブへの支援の拡充
子ども食堂への補助の充実
既に、近年の佐原市政でも実施されており、書いても障りはなさそうなのに、
この記載がなかった理由がよくわかりません。

有機野菜などを使った給食の質の向上
高難度の浅井氏公約。
費用や数量の面から「地産地消」の「有機野菜」を集め、使うのはかなり困難では。

高齢者の移動手段確保のための路線バスへのICカード導入支援
豊橋市の路線バスは、市営でなく民間事業者が運営くださっており、相手方があるため簡単には書けない。
そうでなくとも「路線バスへのICカード導入」が、どうして「高齢者の移動手段確保」に繋がるのか不明。

交通過疎地におけるコミュニティーバス等の利便性向上(市境を跨ぐ運航)
コミュニティーバスの運航には多くのお金がかかり、また「市境を跨ぐ」とは、豊橋市だけで収まる話でないので、簡単に表明できない案件。

東三河広域連合の機能強化と新たな広域計画の策定
「所信」に、似たニュアンスの表現はあるが「機能強化」「新たな広域計画の策定」とは書いていない。

先端農業研修支援センターの設立
具体的な「センターの設立」は、簡単には表明しづらい。

農業地域におけるIT環境の整備促進
光回線や5Gのような、通信環境の充実という意味であれば、民間インフラなので、行政として簡単には表明しづらく思われます。

起業のためのネットワーク型ビジネス図書館(デジタルライブラリー)の開設
1から新しくそのような図書館を開設する、ということであれば簡単に書けない。
来年度のオープン予定のまちなか図書館(仮称)を、そのような方針にするにしても、調整が必要。

豊橋技術科学大学・静岡大学工学部・浜松医科大学との連携によるベンチャー研究拠点をつくる
高難度の浅井氏公約。
この3大学で拠点をつくるなら、通常、浜松市内でしょう。
浅井氏が事前に、静岡大学や浜松医科大とある程度の話ができ、目処があった上で、固有名詞まで出して「公約」に記したのか、とても気になる案件。
もちろん、行政としておいそれと表明できないため「所信」では非常に曖昧な表現に。

豊橋公園内エリアに、郷土歴史博物館や吉田城復元などの建設計画の策定と推進
「所信」に、現時点でここまで具体的に書けないのは理解できるが、「豊橋公園のあり方の検討」レベルも表現すらなく、全く記載ないのは謎です。

新たな中心市街地活性化プランの策定
(水上ビル・広小路・西駅エリアなどの再整備)
「所信」に似たニュアンスの表明はあるが「プランの策定」となると、一気に難度が上がるため、書き難い。

市電の延伸にチャレンジ
高難度の浅井氏公約。
そもそも市電(路面電車)は、市営でなく民間事業者の運営であり、延伸(≒用地取得が必要?)にも多額の費用が掛かるため、全く書けない気持ちもわかる。

女性の活躍推進(起業支援、在宅勤務テレワーク環境の整備)
「女性の活躍推進」っぽいニュアンスの表現はあるが、「起業支援」「在宅勤務テレワーク環境の整備」は記載ない。

高齢者への活躍機会の提供(豊富な経験を生かしたシニア起業の支援)
「女性の活躍推進」と同じく、「シニア起業の支援」については記載なし。

各校区単位での対話集会を毎年実施
仮に52の小学校区単位とすると、市長日程のやりくりがかなりハードです。

女性や若者の意見を市政に反映させる新しい仕組みづくり
「新しい仕組みづくり」までの言及はない。

農政部門の産業部からの独立や、デジタル化推進部門の設置など、
「機構改革」の話はするとしても3月定例会。
「デジタル化推進部門の設置」は、今年度に部長級のCDO職(チーフ・デジタル・オフィサー)も置いたため、デジタル庁に合わせ、可能性高く思われる一方、
農政部門を産業部から独立させる(≒「部」を増やす)のはハードル高めかと。

東京事務所のあり方の見直し
「廃止」でなく「あり方の見直し」であれば、「所信」で表明できる範囲に思われるが、なぜ書かなかった??

市長の任期は、2期8年、長くとも3期12年とする
「2期8年」か「3期12年」のどちらかが明確でなければ、書けないかと。



いかがでしょう?

改めて、浅井市長と職員の調整具合が想像されます。

では!