豊橋市議の長坂です。
引用文献の少なさで、卒論担当の教授を呆れさせたことを思い出しました。
さて、こちらブログのために、チラシ記述を見ていたら気になったことがありまして、

しかし、それを活かすも殺すも、それはその首長の能力や性格だと考えています。
1期めでも「弊害」が生じる方もいれば、何期やってもそうならない方もいるでしょう。
それは、有権者が判断すれば良いことです。
しかし、チラシを拝見し「国もそのような調査研究をしているのか」と出典の報告書をあたりました。
- 首長の多選問題に関する調査研究会報告書(本文)
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/shuchou/index.html
(PDF)https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/shuchou/pdf/070530_3.pdf
・・・そんなこと書いてないのですが。。。
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いろいろ調べてみると、こんな国会議員ブログを見つけました。
・・・ありました。

(前出の国会議員ブログにある6点目は、報告書のp13に記載あります)
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チラシの文言そのままに近い表現は下記の新聞記事にありました。
最近のよく聞くようになった「(忖度すること)」以外は、「まん延」という表記を含めて一言一句同じです。
作文者は、チラシに書けるような客観的な「多選の弊害」を探していた。
そこで、この記事(または同様の文章)を見つけた。
そして「首長の多選の見直し問題に関する調査研究会報告書」についても「一応」存在は確認した。
これが2007年のものであった。しかし、中身までは確認しなかった。
けれども実は、1999(平成11)年にも同じタイトルの報告書が出されており、記事の出典はそちらの方であった・・・
学生がレポートでやったら、先生から怒られる典型的なパターンです。
(妄想ここまで)
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チラシでは裏面で、
(正直、いち市民としても怒れました)
よほど聡明なのですね。
では。
引用文献の少なさで、卒論担当の教授を呆れさせたことを思い出しました。
さて、こちらブログのために、チラシ記述を見ていたら気になったことがありまして、
浅井氏・佐原氏、両後援会「ユニチカ跡地問題」チラシを辛口チェック浅井氏の後援会が作成というチラシ右側の記述。
http://nagasakanaoto.blog.jp/201029.html

実は国も多選の弊害を報告書として提出しています。2007年に国がまとめた「首長の多選の見直し問題に関する調査研究会報告書」は、多選の弊害の例として以下の3点を挙げています。過去にブログで記したように、多選(の弊害や批判)に関して、私は懐疑的です。
- 首帳に独善的傾向が生まれ、政治の独走化を招く
- 職員の追従的行動がまん延する(忖度すること)
- 議会との間に緊張感を欠く
長坂なおとは多選も高齢もOKです。立候補できる年齢も下げましょう。確かに、首長(知事や市長)に権限が集中している、というのはその通りです。
http://nagasakanaoto.blog.jp/200904.html
しかし、それを活かすも殺すも、それはその首長の能力や性格だと考えています。
1期めでも「弊害」が生じる方もいれば、何期やってもそうならない方もいるでしょう。
それは、有権者が判断すれば良いことです。
しかし、チラシを拝見し「国もそのような調査研究をしているのか」と出典の報告書をあたりました。
- 首長の多選問題に関する調査研究会報告書(本文)
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/shuchou/index.html
(PDF)https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/shuchou/pdf/070530_3.pdf
・・・そんなこと書いてないのですが。。。
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いろいろ調べてみると、こんな国会議員ブログを見つけました。
一九九九年に旧自治省が設置した「首長の多選見直し問題に関する調査研究会」の報告書でも、六点の弊害を挙げている(別表「多選の弊害」)。ん?平成11年??
多選による弊害「首長の多選の見直し問題に関する調査研究会報告書」
- 独善的傾向が生まれ、助言を聞かない等の政治の独走化を招くおそれ。
- 人事の偏向化を招き、職員任用における成績主義に歪みを来すおそれ。
- マンネリズム化等による職員の士気の沈滞のおそれ。
- 議会とのあいだに緊張感を欠いた関係を生じ、議会とのチェック・アンド・バランスが保てなくなるおそれ。
- 長期にわたって政策が隔たり、財源の効率的使用が阻害されるおそれ。
- 日常の行政執行が事実上の選挙運動的効果をもち、それが積み重ねられる結果、公正な選挙が期待できなくなり、新人の立候補が事実上困難になるおそれ。
(平成11年7月27日首長の多選の見直し問題に関する調査研究会)から抜粋
https://www.matsuzawa.com/2011/02/2363/
・・・ありました。

ア 地方公共団体の長に独善的傾向が生まれ、職員・住民の意見や職員の助言・進言・批判を聞かなくなるといった政治の独走化を招く。チラシは「多選の弊害の例として以下の3点を挙げています」とのことですが、元は5点でした。
イ 人事の偏向化を招き、職員の任用における成績主義に歪みを来す。
ウ マンネリズム化(同一の長が同一の施策・方針を掲げることによる斬新性の欠如)や職員の長に対する追従的行動の蔓延などにより、職員の士気が沈滞する。
エ 多選は一般的に長と議会とが強力な協力関係を構築している政治状況を前提としており、議会との間に緊張関係を欠いた関係を生じ、議会とのチェック・アンド・バランスが保てなくなる。
オ 多選のために長期にわたって政策が偏り、財源の効率的使用が阻害される。
- 資料3 平成11年「首長の多選の見直し問題に関する調査研究会」報告書
https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/3486523/www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/shuchou/061201_1.html
(PDF)https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/286922/www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/shuchou/pdf/061201_1_s3-2.pdf
(前出の国会議員ブログにある6点目は、報告書のp13に記載あります)
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チラシの文言そのままに近い表現は下記の新聞記事にありました。
最近のよく聞くようになった「(忖度すること)」以外は、「まん延」という表記を含めて一言一句同じです。
かつて国がまとめた「首長の多選の見直し問題に関する調査研究会報告書」は、多選の弊害の例として「首長に独善的傾向が生まれ、政治の独走化を招く」「職員の追従的行動がまん延する」「議会との間に緊張感を欠く」などを挙げている。ここからは長坂の想像(妄想)です。
- 徳島新聞
https://www.topics.or.jp/articles/-/18371
作文者は、チラシに書けるような客観的な「多選の弊害」を探していた。
そこで、この記事(または同様の文章)を見つけた。
そして「首長の多選の見直し問題に関する調査研究会報告書」についても「一応」存在は確認した。
これが2007年のものであった。しかし、中身までは確認しなかった。
けれども実は、1999(平成11)年にも同じタイトルの報告書が出されており、記事の出典はそちらの方であった・・・
学生がレポートでやったら、先生から怒られる典型的なパターンです。
(妄想ここまで)
■
チラシでは裏面で、
豊橋市民は「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と言われそうです。と、市民を壮大にディスっています。
(正直、いち市民としても怒れました)
よほど聡明なのですね。
では。