豊橋市議の長坂です。
7月の豊橋みなとフェスティバル、中止が決まりました。
https://www.tonichi.net/news/index.php?id=81466

さて、豊橋に関するお知らせが続いていましたが、今日はまず、新型コロナ関連の気になるニュースを取り上げていきます。

※新型コロナウイルスは、未知の部分がたくさんあります。
 あくまで2020年5月16日までの情報です。


様々な推測がされていたBCGワクチン(いわゆるハンコ注射)と、新型コロナウイルスとの関係ですが、ほぼ否定されました。

記事によると、イスラエルでは、1982年までBCGの定期接種が行われていました。

そのため、その前の1979~81年に生まれた「接種世代」3,064人と、
その後の1983~85年に生まれた「非接種世代」2,869人との、
PCR検査の結果を比較したところ、統計的に明確な差が見られませんでした。

日本のようにBCGの定期接種が行われてる国や地域と、そうでない国や地域とで、
新型コロナウイルスに関する差がありそうだということが、これまで指摘されていました。

しかし、BCGの定期接種のみならず、それぞれの地域では、公衆衛生や習慣、衛生観念など違いは様々にあります。

今回、同じ地域で、近しい年齢の人たちとの間でBCG接種の有無で違いが見られなかったことで、
「BCG仮説」は、ほぼ否定されたようです。


この「0.6%」だけが独り歩きして、東京都の人口約1400万人と比べて、
「東京では、◯万人以上が感染」という言説が見られます。

しかし、この検査については、新型コロナ発生前(と思われる)、
昨2019年に採血された検体(血液)でも、確認のための検査がされています。
その結果は、昨年の検体でも500検体に対して、陽性は2(0.4%)です。

つまり検査の正確さにも限界があり、厚生労働省も評価を見送っています。

もう少し精度の高い検査方法か、より規模の大きな調査が行わないと、
実態の把握は困難に思われます。

(ご参考)
 厚労省はこの日、東京都と東北地方6県で4月下旬に採られた献血1千検体を調べた結果を公表。検査キットの性能を評価するねらいもあり5社のキットを使って調べたところ、東京の500人で計3人(0・6%)、東北6県の500人で計2人(0・4%)の陽性が出たという。

 キットの性能の確認のため、新型コロナがまだ発生していないとされる2019年1~3月に採られ、保存されていた500人の献血も調べた。その結果、2人が陽性と判定された。抗体検査では、実際には感染していないのに陽性と出る「偽陽性」が一定の割合で起こるとされる。

 キットの精度に課題があるうえ、調査対象が少ないため、厚労省は専門家の意見も踏まえ、結果に対する評価は見送った。実態把握のためにはさらに規模を広げる必要があるとしている。

 - 1万人規模の抗体検査、精度に課題 昨年の血液で陽性も|朝日新聞 
https://www.asahi.com/articles/ASN5H64VQN5HULBJ00C.html 



諸説あるようですが、新型コロナの場合、集団免疫の獲得には、人口の6~8割の免疫が必要なようです。

記事によると、スペインの人口約4700万に対し、感染確認者は約23万人。
検査体制などの様々な違いががありますが、日本の人口であれば、60万人を越える感染の確認です。

これだけの感染確認が見られても、まだ抗体検査では5%。
ワクチン(予防接種)などなくして、自然の成り行きまかせで集団免疫を獲得していくのは、かなり困難そうです。

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続いて「市長副市長の声」です。

これは豊橋市の市長副市長ではありません。
(ともに、SNSで公式に見解を示していないため)。

静岡県掛川市の副市長と、
滋賀県湖南市の市長です。

まずは、掛川の副市長から。
https://www.facebook.com/kubota3/posts/10158473929211419

部分的に抜粋しますと、
ところで、オンライン申請で不備が続出していることが全国的な話題となっております。私も昨日、オンライン申請されたデータをこの目で見て愕然としました。
確かに不備のある内容で入力する申請者の問題もあるかもしれないですが、それを許して申請できてしまうマイナポータルのシステムに大きな問題があると考えています。
例えば、銀行口座名はプルダウンボタンで選択式にすれば、銀行名、支店名の誤記載は防げるはずです。(略)

要するに、拙速なシステムに大きな問題があると考えます。なぜ、このように不備が続出しているシステムに設計してしまったのか。急いだにしてもお粗末ではないかと思います。
ただ、給付の現場で起こっていることをわかってもらいたかったのです。

ですので、引き続きのお願いになりますが、お急ぎでない方は市から郵送される申請書をお待ちください。(これは、掛川市だけでなく全国どこでも同じです)こちらには世帯員情報も印字されておりますので、記載の手間が少ない上に記載誤りは少なく、返送後の事務処理も少なくて済みます。勿論返送にかかる郵送料は不要です。

続いて、湖南市の市長。
まるで、ルポです。
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=2506534986112972&id=100002694855414
【土曜日も特別定額給付金😆☔】
 雨のなか、湖南市役所の駐車場にはたくさんの自動車が停まっていました。今日も特別定額給付金の処理を行っているからです。今日は総務部内の人員をかき集めて35人体制で取り組みました。
 オンライン申請分は、マイナポータルを通じて一方的に情報が送られてくるだけですから、世帯主に限られている申請権者でない世帯主以外の人からの申請ができたり、世帯が混在したまま申請されたり、何回でも申請ができたりすることから、オンライン申請なのに確認の手作業が半端ありません
可能な限り郵便申請に誘導してきました。手元に郵便申請書があれば、何度も失敗してイライラするマイナポータルよりも、簡単に記入して投函できる郵便申請のほうが申請者にとっても便利です。世帯の構成員も最初から印字されており、住民基本台帳と連動してバーコードでデータ管理もされています。
今日は市役所がお休みですから(略)その一方で、これまでの間に大量に到着した郵便申請書の山を崩していくという大変な作業が待っているのでした。

 新たに作業スペースとして占領された会議室では、封筒を開封する作業が行われ、その後、流れ作業で封筒から書類を引き出して受付印を押し、大きなクリップで申請書と本人確認書類の2枚をセットにして留めていきます。
審査で不備が認められた書類は、(略)確認対象者ひとりずつに電話をかけていきます。携帯電話では給付金詐欺と間違われて出てもらえないため、休日であることを幸いに総務部フロアの固定電話から照会をかけます。電話照会に少し聞き耳を立ててみましょう。
本人につながっても、プライバシーを気にして本人確認書類をなかなか添付してもらえない場合もあります。(略)

市から本人への贈与契約であり、なおかつ公金から支給されますので、本人確認は絶対に必要になります。ここで本人確認書類を渡さないと頑張られてしまえば、お支払いすることはできませんとしか言えなくなってしまいます。
 こうして書類の不備が解消された書類は、ここから順次データ化されていきます。

 紙の書類をデータ化するために、まずはPDF化をしていかなければなりません。これは市役所のコピー機でもできますが、普段はコピー機として通常業務に使っているので、平日は1台をスキャン専用コピー機にしています。

(略)スキャン機を1台から3台に増台して対応しています。スキャン機1台当たり、クリップで留められた申請書と本人確認書類のセットを分ける人、スキャンする人、スキャン後の書類を再びクリップ留めする人の3人が必要になります。都合、これだけで9人の人手がかかっています。

 スキャン機1台で1日に2〜3千枚分のPDFを形成することができます。逆に言えば、物理的には申請書を1日にそれだけしか処理できないということでした。
 金融機関での作業も、間違った口座に入金するわけにはいきませんので、相手方の金融機関の支店に照会をかけて、間違いないという返事があって初めて入金されることになります。この間にも数日の日数がかかることになります。最初はこの日数も10営業日かかるとされていたものを、協力をお願いして短縮していただいています。郵便局によるGW休み中にもかかわらず郵送申請書の早い仕分けと配達といい、関係機関の協力にも感謝です。
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 こうして、ようやくみなさんの口座に10万円が届くことになるのですが、市役所がこれだけの苦労をしているということは、あまり見えておりません
 最初、オンライン申請か郵便申請なので市区町村の窓口は通らないので早く給付すると国が言いましたが、今や自治事務として自治体の仕事になったにもかかわらず、最初のイメージが払拭されず国民の間に浸透したまま放置しているのは、完全に国の不作為といえます。
 彼ら彼女らがこれだけ必死で作業を続けているには理由があります。ひとつは、①1日でも早く困っている市民の口座に10万円を届けたいということ、またもうひとつは、②他の自治体が動き出すと、業者のAI−OCR処理や金融機関の振込処理などでバッティングしてオーバーフローし、全体の事務が滞る恐れがあること、さらにもうひとつは、③この特別定額給付金支給事務は市の本来の仕事ではないということから、一日でも早く処理し切って、通常業務に復したいということからです。

 特に、最後の点については、今の市役所の状態を見ていれば、特別定額給付金支給事務は、国が引き起こした災害対応のようにしか思えませんからね。
市職員が、このような職場内部の状況を発信することには、憚りもあることから、
市長や副市長という責任ある立場の者が、現場の実態を伝え、職員を労い、一方で国に物申すことは本当に重要と思われます。

私はいわゆる「公務員叩き」を首長がすることを、好ましく思っていません。
このような市長・副市長がいらっしゃる市町村はうらやましいです。

「10万円」振込までの作業そのものは、全国の市町村で大きな差はないでしょう。
豊橋市の職員も同様の苦労をされていると思われます。ご理解をお願いいたします。

では!