豊橋市議の長坂です。
「第6次総合計画等策定調査特別委員会」の委員です。
さて、先日こんなブログを書きました。
訳あって※、下記のSDGsアジェンダ日本語訳を読みました。
> 持続可能な開発のための 2030 アジェンダ(仮訳)|外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html
繰り返し書いてあったのは、このSDGsが「貧困の撲滅」のためのものであるということ。
そして、17の目標と169のターゲットは「統合され不可分」だということ、です。
SDGsの圧倒的最優先は「貧困の撲滅」でした。
訂正します。
■
さて、SDGsのアジェンダを読んだ上記の訳※は、市議会での質疑のためです。
これから2カ年で策定して行こうという豊橋市の総合計画の策定方針に、次の1文が盛り込まれました。
僕の理解では、このような文脈で「目標を踏まえた」とは、SDGsの数値目標を含む目標を、豊橋市の総合計画でも参考に、ときに踏襲する、というほど重みのある言葉です。
質疑のための打ち合わせでも、担当職員と何度も話しました。
「百歩譲って「理念」を踏まえるのはわかる。しかし本当に「目標」まで踏まえられるの?」と。
■
この議論のためにSDGsのアジェンダ(日本語訳)を読みました。
その中で「本当に目標を踏まえて大丈夫なの?(達成できるの?)」という内容を抜粋します。
また3つめ 3.a の「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」について補足。
この枠組条約のガイドラインでは、たばこの「小売販売および陳列」について、次のように記載しています。
■
冒頭で触れたようにSDGsの17の目標と169のターゲットは「統合され不可分」です。
一部の目標やターゲットを掻い摘むような形でSDGsを「踏まえる」ようなことは、
そもそもSDGsの理念と異なります。
繰り返しになりますが、SDGsは「貧困の撲滅」のために掲げられました。
そこをすっ飛ばして、SDGsの一部のみを標榜するような手法が、果たして本当にSDGsの理念すら、踏まえられていると、言えるのでしょうか。
では!
「第6次総合計画等策定調査特別委員会」の委員です。
さて、先日こんなブログを書きました。
僕たちの仕事というのは、数ある「やらなきゃいけないこと」「やるべきこと」に、どのように優先順位を付けていくか、です。訂正します。
しかし、SDGsは優先順位の付け方について、示していません。
SDGsが八方美人で苦手。 - 愛知豊橋市長坂なおと のblog
http://nagasakanaoto.blog.jp/190701.html
訳あって※、下記のSDGsアジェンダ日本語訳を読みました。
> 持続可能な開発のための 2030 アジェンダ(仮訳)|外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html
繰り返し書いてあったのは、このSDGsが「貧困の撲滅」のためのものであるということ。
そして、17の目標と169のターゲットは「統合され不可分」だということ、です。
SDGsの圧倒的最優先は「貧困の撲滅」でした。
訂正します。
■
さて、SDGsのアジェンダを読んだ上記の訳※は、市議会での質疑のためです。
これから2カ年で策定して行こうという豊橋市の総合計画の策定方針に、次の1文が盛り込まれました。
SDGsの理念や目標を踏まえた計画づくりこれを見たとき「あぶないなぁ」と。
僕の理解では、このような文脈で「目標を踏まえた」とは、SDGsの数値目標を含む目標を、豊橋市の総合計画でも参考に、ときに踏襲する、というほど重みのある言葉です。
質疑のための打ち合わせでも、担当職員と何度も話しました。
「百歩譲って「理念」を踏まえるのはわかる。しかし本当に「目標」まで踏まえられるの?」と。
■
この議論のためにSDGsのアジェンダ(日本語訳)を読みました。
その中で「本当に目標を踏まえて大丈夫なの?(達成できるの?)」という内容を抜粋します。
1.2 2030 年までに、各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある、すべての年齢の男性、女性、子どもの割合を半減させる。
2.3 2030 年までに、土地、その他の生産資源や、投入財、知識、金融サービス、市場及び高付加価値化や非農業雇用の機会への確実かつ平等なアクセスの確保などを通じて、女性、先住民、家族農家、牧畜民及び漁業者をはじめとする小規模食料生産者の農業生産性及び所得を倍増させる
3.a すべての国々において、たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約の実施を適宜強化する。
8.5 2030 年までに、若者や障害者を含むすべての男性及び女性の、完全かつ生産的な雇用及び働きがいのある人間らしい仕事、ならびに同一労働同一賃金を達成する。
10.1 2030 年までに、各国の所得下位 40%の所得成長率について、国内平均を上回る数値を漸進的に達成し、持続させる。上記はあくまで1例です。
また3つめ 3.a の「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」について補足。
この枠組条約のガイドラインでは、たばこの「小売販売および陳列」について、次のように記載しています。
販売場所におけるたばこ製品の陳列自体が、広告および販売促進に相当する。製品の陳列は、たばこ製品の衝動買いを刺激したり、たばこの使用が社会的に容認されているような印象を与えたり、たばこ使用者が使用を中止するのをより困難にしたりすることによって、たばこ製品およびたばこの使用を促進する主要な方法である。若者は特に、製品の陳列による販促効果に弱い。豊橋市役所の地下1階にできたコンビニでも、パッケージを露出する形式で、たばこ販売がされています。
たばこ製品の販売場所にいかなる販促要素も存在しないようにするため、締約国は、小売店舗や露天商も含めた販売場所におけるたばこ製品の陳列や露出の全面禁止を導入しなければならない。販促要素のない、製品と価格の文章によるリストのみを許可するものとする。フェリーボート、航空機、港、および空港についても、条約第 13条に記載された全ての面での包括的な禁止を適用しなければならない。
自動販売機は、条約の条項の規定によると、その存在自体が広告または販売促進の方法に相当するため、禁止しなければならない。
勧告
販売場所におけるたばこ製品の陳列と露出は、広告および販売促進に相当するため、禁止しなければならない。自動販売機はその存在自体が広告または販売促進の方法に相当するため禁止しなければならない。
- 13条ガイドライン
https://www.ncc.go.jp/jp/cis/divisions/tobacco_policy/project/fctc/index.html
■
冒頭で触れたようにSDGsの17の目標と169のターゲットは「統合され不可分」です。
一部の目標やターゲットを掻い摘むような形でSDGsを「踏まえる」ようなことは、
そもそもSDGsの理念と異なります。
繰り返しになりますが、SDGsは「貧困の撲滅」のために掲げられました。
そこをすっ飛ばして、SDGsの一部のみを標榜するような手法が、果たして本当にSDGsの理念すら、踏まえられていると、言えるのでしょうか。
では!