豊橋市議の長坂です。
ホリエモン祭に呼ばれるようになりたいです。

さて、前回に続いて、新アリーナの提案公募について。
市役所から示された採点表(審査基準)がこちら。
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この中で、注目はこちら。
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価格点の算出方法:市の負担額の最低額 ÷ 提案額 ×100
今回の募集は「豊橋市民の負担の最小化」が大きな目的です。
そのため、
  • 「市の負担額」・・・建設+運営(30年分!)の市の負担額の総額
  • 「市の負担額の最低額」・・・応募いただく全提案中の「市の負担額」のうち最低額
  • 「提案額」・・・各提案の「市の負担額」
つまり、各社の提案の「市の負担額」が次のようだとすると、
  • A社:10億円
  • B社:40億円
  • C社:50億円
「最低額」はA社の10億円なので、各社の価格点は、
  • A社:10億 ÷10億 ×100=100点
  • B社:10億 ÷40億 ×100=25点
  • C社:10億 ÷50億 ×100=20点


ここでぼくは1冊の本を紹介したい。

ホリエモンこと、堀江貴文さんの名著です。
この本の中に、こんな一節があります。
人が新しい一歩を踏み出そうとするとき、次へのステップに進もうとするとき、そのスタートラインにおいては、誰もが等しくゼロなのだ。

つまり、「掛け算の答え」を求めているあなたはいま、「ゼロ」なのである

そしてゼロになにを掛けたところで、ゼロのままだ。物事の出発点は「掛け算」ではなく、必ず「足し算」でなければならない。まずはゼロとしての自分に、小さなイチを足す。小さく地道な一歩を踏み出す。ほんとうの成功とは、そこからはじまるのだ。
この本のタイトル「ゼロ」を端的に意味している部分です。
そして、もっと多くの方々が見たことあるであろう言葉。
そう「ゼロ」には何を掛けても「ゼロ」なんです。



ここで先ほどの計算式を思い出してください。
価格点の算出方法:市の負担額の最低額 ÷ 提案額 ×100
もしもこうだったら、
  • A社:0円
  • B社:40億円
  • C社:50億円
こうなります。
  • A社:0円 ÷0円 ×100=0点(数学的厳密性は欠いています)
  • B社:0円 ÷40億 ×100=0点
  • C社:0円 ÷50億 ×100=0点
なんということでしょう。
価格点がみんな同じになってしまいました。

「豊橋市民の負担の最小化」が目的にも関わらず、
「市の負担がゼロ」という私たちが最も求める提案をいただくと、
全提案の価格点が「0点」となり、差がつかなくなるという・・・

これについては、今日の議会で、
「(その場合は)審査員による別途協議で価格点を決定」
という答弁をいただきました。
しかし、これもこれでこのように簡単に例外を設けるのもよろしくないと思います。

ついてはもし「ゼロ円」で提案できるという事業者様がいらっしゃいましたが、
そこは泣く泣くでも「1円」としていただくと、下記のようになるのでよろしいかと存じます。
  • A社:1円 ÷1円 ×100=100点
  • B社:1円 ÷40億 ×100≒0点
  • C社:1円 ÷50億 ×100≒0点
競輪場のように利益の一部を市の財政に還元するような
「市の負担が「マイナス」の場合」まで考えるとそれはそれで興味深いのですが、
このあたりにしておきます。



そうは言っても改めてこちらを見てみると、
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総合評価点 合計(Ⅰ×0.7+Ⅱ×0.3)
とあり、Ⅱの価格点は全体の3割(100点中30点)にしかなりません。

市の負担を考えると、もっと価格点に重きが置かれるべきであると私は考えますが、
この点については、市の理解が得られませんでした。

では!

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