豊橋市議の長坂です。
政党公認ありません。

さて、こんな記事が出ました。
<都民フ都議>50人無回答…憲法、安倍政権アンケートに(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

7月の東京都議選で当選した127人の都議に毎日新聞が安倍政権の評価や憲法改正の賛否について尋ねたところ、小池百合子知事が率いる第1会派「都民ファーストの会」の議員のほとんどが無回答とし、その理由について記した議員の大部分が「都政に専念するため」と説明した。都民ファースト本部から示された模範回答を、そのまま書き込んだといい、所属議員からも「自由な発言が許されない雰囲気がある」との声が上がっている。【関谷俊介、円谷美晶】

◇理由も同じ 「自由な発言、許されない雰囲気」

(略)

一方、公明党、自民党、共産党、民進党は答えがほぼ一致したが、無回答ではなかった。
170806_01
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170806-00000019-mai-soci
https://mainichi.jp/articles/20170806/k00/00m/040/132000c
少し異を唱えたいです。

「都民ファーストの会」だけが、ほぼ全ての議員が同じ回答をしていることを、
批難するのはアンフェアです。

見ての通り、他の政党(会派)、公明・自民・共産・民進の方々も、
同じ政党内では、みなさんほぼ揃った回答です。

それが政党であり、政党に所属し、公認で立候補するとはそういうことです。

公明・自民・共産・民進は、国政政党なので、
アンケートにある国政案件(安倍政権への評価や、憲法改正の賛否)について、
態度が決まっているから、それに従って地方議員も同じ方向を向いているだけであり、
都民ファーストは、地域政党であるため態度を決めていない
(あるいは「態度を決めない」ということを決めている)、というだけです。



また、記事中に、
北川正恭・早稲田大名誉教授(行政学)の話 本来は選挙で選ばれた公人である議員は民意を反映して考えを述べられるべきで、都民ファースト議員のアンケートの内容はいかがなものかと思う
とありますが、都議選を現地で応援して感じた空気感は、
都民の多くは、個々の候補者よりも「都民ファーストの会」もっと言えば、
小池知事(の政策推進、あるいは既存政党への反発)に投じており、
「小池旋風」を受けて当選した方々においては、
小池都知事に従う・逆らわないということが、
最も「民意を反映」する態度に感じられます。

逆に言えば、本部に異を唱えられる方というのは、
旋風を受けなくても、党の応援・小池さんの応援がなくても、
選挙に負けないほど、個人として支持されている議員であり、
これは、どの政党でも同じだと思われます。



一方で、
都民ファーストは新人が39人を占める。今回のアンケートに限らず会派の締め付けは厳しく、都議が報道機関の取材に応じる場合も原則、本部の許可を得る必要がある。また報道機関も、本部に都議への質問内容を事前に提出することを求められている。
これについては、ぼくも懐疑的であり、
議員個人の発言まで、本部が管理するというのは、
やり過ぎであり、非常に残念です。



先の内閣改造で、河野・新外務大臣が、
議論は遠慮なくやるが、政府方針が決まったらその遂行に全力で当たる
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017080401153&g=pol
と発言されたように、政党とはそういうもののようです。

ぼくは無所属ですが、周りの多くの方々はそうでありません。

国政政党本部の政策・方向性について、議員個々の方々が、
全てが全てもろ手を上げて賛成かと言えば、
必ずしもそうではない雰囲気は、しばしば感じます。
個人個人が、ご自身なりの意見を持っているが、押し黙っていると言いますか。

そうであっても、政党に所属し、公認で立候補したということは、
本部の意向に従う、そうでなければ党を離れるのです。



地方の選挙を見ていると、ときに、
強く「◯◯反対」を表明している人が「◯◯賛成」政党の公認候補者を、
応援しているのを見て、びっくりすることがあります。

わかった上で、その「反対」の気持ち以上に、
その方を推しているのであれば、全然よいと思います。

しかし「知らずに」というのを避けるために、
「いい人」であっても、どこの政党から出ているかを、
一度確認することが、もう少し広まったらいいと思います。



記事はアンフェアに感じますが、全国紙で、
このような「小池批判」「都民ファースト批判」記事が、
堂々と出始めたことについては、
風向きが変化し始めているのかもしれません。

では!