豊橋市議の長坂です。
5年前まで東京にいました。

さて、新卒でぼくは、社長ひとり社員ぼくひとり、
という小さなコンサルティング会社に就職しました。

「会社」というよりは、
「事務所」といった方が雰囲気が伝わるかもしれません。

小さい会社のため、「ベンチャー?」とよく聞かれましたが、
拡大指向で上場や、事業売却を目指していたわけでなく、
社長が自身のやりたい仕事をやるために独立した、
そんな感じの「個人事務所」っぽい会社でした。



その社長は、ひと回り以上ぼくより年長で、P&G出身でした。

P&Gというとシャンプーや洗剤のイメージが強いですが、
世界有数のマーケティングに優れた会社です
(ということをぼくも入社後に知りました)。
世界でも収益性の非常に優れた企業として知られている。マーケティングに極めて力を入れる企業として知られ、社内でのブランド・マネジャー相互の競争はきわめて激しいという。

ビジネス誌フォーチュンにて、「社員の能力」が業種を超えて世界ランキング第1位に選ばれており、人材輩出企業としても評価が高い。

P&Gのブランド戦略は、MBAのケーススタディの題材としてもよく取り上げられる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/プロクター・アンド・ギャンブル 
社長の元で、およそ4年半働きました。
その間に教えられた考え方で、いくつか印象深いものがあります。


数字は経験に勝る
「気になることがあれば、何でも言っていい」と言われていましたが、合わせて、
「その際、根拠・論拠を示せ」と。

「たぶん何を言われても、自分(社長)の方が経験が勝っているから、
 十中八九、自分の意見・考えの方が優れている。
 しかし、数字を示されたら、考えを変えざるを得ない」

そのため、P&Gでは、めちゃめちゃ調査を重視し、
実際にそこにかなりお金もかけているようです。


数字は聞き方で変わる
本音を聞き出すには、聞き方がすごく重要です。
稚拙な聞き方では、消費者の本心がわからない。

例えば、アンケートのはじめで、
個人情報的なことを聞くのはさいあくで、
(名前はもちろん、身元がばれない出身都道府県や家族構成でも)

そういうのを先に聞いてしまうと、
本音でない「いいこ」な回答になったりします。

他にも、できるだけ「過去」を聞くとか。

例えば、ある商品を「買った」ことがあるかどうかは、
精度の高い数字がでるけれど、
ある商品を「買いたい」と思うかどうか聞くのは、
本当にその数字通りに商品が買われたりしない。

調査にお金をかけているからこそ、
より精度の高い数字を得るために、
本当に1文字レベルで、聞き方に気を遣っています。


「◯◯な人は買うと思います」を信じてはいけない
こちらも本音を推し量るためのスキルです。

一般的に商品選択の8割~9割は女性の意向に依るらしいですが、
P&Gで扱う商材は、よりその傾向が強いです。

そのため、調査対象は圧倒的に女性です。

アンケートだけでなく、一般的に「座談会」などと呼ばれる
グループインタビューで直接声を聞くこともあります。

そのとき女性は「優しい」ので、
自分がその商品を気に入らなくても
「私は気に入らない」と言いません。

(自分とはちがう)◯◯な人は買うと思います
とぼやかします。

しかし、聞く方はこれを信じてはいけない。
彼女は実質「私は買いません」と言っているだけ。

これを信じて「◯◯な人」向けに広告を出してしまって、
あるいはパッケージデザインをすると、失敗してしまう。



「男性が生理用品を売れるようになる会社」

そのくらい消費者の本音に迫るノウハウがある、
P&Gとはそういう会社のようです。

このノウハウがあるから、消費者に「刺さる」
コンセプト、商品開発、パッケージデザイン、コピー、
CM、キャンペーンイベント・・・ができるのです。



と言っても、ぼくは元P&Gの人と働いてはいても、
P&Gの教育を受けたわけでない「にわか」です。

きっとこんなのは序の序。
長坂さーん、お久しぶりです。
地元のために、何か私にできることありませんか? 
豊橋出身の高校後輩から、こんなメッセージをもらったのが半年ほど前。
元P&G、しかもシンガポールのアジア本部まで行った才媛です。

そんな彼女に、
"Uターン妊婦による豊橋のためのマーケティングの話"
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と題し、来週2月22日(水)夜にお話いただきます。
こんにちは。豊橋だいすきカレッジ事務局の長坂です。

豊橋だいすきカレッジ7時間目は、
豊橋出身でP&GやUSJでマーケティングをしていた
中野直子さんをお招きして、お話いただきます。

中野さんは、豊橋市出身で、大学卒業後、
P&G、ソニー・ピクチャーズ、USJ、楽天などで、
一貫してTVCM制作やプロモーション企画など、
マーケティングの仕事をされてきました。

そんな中野さんに、
・私がしてきたマーケティングの仕事と知見
・自身のキャリアと地元の後輩(特に女性)に伝えたいこと
・外から見た地元豊橋について私が思うこと

などをテーマに、自由にお話いただきたいと思っています。

最初の1時間~1時間半くらいでプレゼンいただき、
残りの時間でざっくばらんにディスカッションの予定です。

「マーケティング」「ブランディング」「コンセプト設計」「プロモーション」「新事業立案」「集客」「就職」「外資」「働き方」「妊娠」「豊橋」このあたりに反応する方、来て損はないと思いますので、気軽にお越しください。

アルコールの持ち込みもOKです笑
但し、ゴミはそれぞれでお持ち帰りお願いしますっ
(会場であるPLAT1Fのカフェスタンドは夜やってないので、そこでは買えません)

・2月22日(水)18時半~21時半
・場所:穂の国とよはし芸術劇場PLAT 2F研修室(小)
(豊橋駅南口徒歩3分・豊橋市西小田原町123)
・定員:20名ほど
・料金:500円(当日払・特別価格※)
(※これまでと異なり、中野さんの帰省に合わせての開催のため)

※講師のお腹に赤ちゃんがいるため、突然の体調不調などによりキャンセルになる可能性もあります。その際は温かく見守っていただければ幸いです。

https://www.facebook.com/events/1734082290255172/|フェイスブックイベントページ 
豊橋だいすきカレッジ、初の地元出身者ゲスト。

参加者との縁で、彼女がこれからも地元豊橋に
関われるきっかけになるといいなー

では!