豊橋市議の長坂です。
不動産は所有していません。

さて、先日ブログに、こんな反応をいただきました。
なるほど。
この情報元は、地元紙のこの記事です。
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豊橋・ときわ通り商店街 20数年ぶりに空き店舗ゼロ
業種の中心は飲食店に 居酒屋が増え夜にぎわう

豊橋市中心部のときわ通り商店街の店舗が、20数年ぶりにすべて埋まり、空き店舗ゼロを達成した。一方で業種の中心は、小売店から居酒屋などの飲食店に変わり、通りの雰囲気は一変している(略)

この数年で飲食店の出店が増え、42店がすべて埋まった。内訳は、半数以上の24店が飲食店で、90年代に店舗数が最も多かった婦人服や宝飾品、時計販売などの小売店は12店と全体の3割以下、90年代と比べると半分以下にまで減少した。飲食店の多くが居酒屋で、この数年で急増した(略)

居酒屋が増えた理由は、駅前の立地の良さに加え、ちょい飲みなどが浸透し、気軽に立ち寄るサラリーマンやOLが増えたことがあげられる。
最近では、日中よりも夜の方が人出の多い日が目立っている(略)

(商店街理事長の)中野さんは「全国的に空き店舗が課題になっている中、すべての店舗が埋まるのはとてもうれしい。飲食店には30、40代の若い経営者も多く、若い皆さんと力を合わせて商店街の活性化に取り組みたい」と意気込む。
http://www.higashiaichi.co.jp/news/detail/448|東愛知新聞


同じ時期に、こんな記事もありました。
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「わんぱく通り」に活気
新規店舗が相次ぎオープン/多様な飲食楽しめる店が軒連ねる/豊橋駅西口

JR豊橋駅西口近くの飲食店街には、数年前から新店舗の開店が続き、現在は多様な飲食を楽しめる約20店舗が軒を連ねる。店主らは「わんぱく通り」と命名して集客を図っており、市は古き良き時代を感じさせる雰囲気の商店街の発展に期待を寄せている(略)

賃料の安さや通りの雰囲気に好感を抱いて出店を決意。「1人でも飲みに行ける小さな店と、人情味のある個性あふれる店がそろっている」と誇る(略)

飲食店街は、2010年ごろから新規の出店が相次いだ。2014年には店主らが、住所の番地から「189(わんぱく)通り」と命名した商店街を結成。メキシコ料理や焼き鳥、立ち飲み風の居酒屋などが立ち並ぶ。
http://www.tonichi.net/news/index.php?id=58227 
西駅はぼくもお気に入りスポットで、よく来客を連れて行きます。
僕のブログでもこの記事を、息長く読んでいただいています。
今、西駅呑みがアツい!あゝ豊橋西駅バラック街 - 愛知豊橋・長坂なおと のblog
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http://nagasakanaoto.blog.jp/140509.html 
ちょうど先日も西駅に行きましたが、
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進む
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今はこんな感じです。
たった2年半なのに!



さて、僕はUターンして3年間、
商店街マネージャーという仕事で、
商店街活性に関わらせていただきました。

そのときよくわかったのは、商店街の課題を詰めて考えると、
8割9割は不動産の課題に行き着くということです。

当たり前ですが空き店舗(物件)は、
どなたかの持ち物・財産です。

商店街(周りのお店)や行政がどんなにがんばっても、
まず、空き店舗の所有者(オーナー)に貸す気がなければ、
新しくお店が入るはずがありません。



商店街マネージャーになってすぐ、
地元の不動産屋さんに聞いた話ですが、
お店(飲食店)をやりたいという人は、知っているだけで少なくとも50、もしかしたら100人以上いる。飲食に使える物件がでれば、すぐ埋まる。
「飲食に使える物件」とは、どういうことかというと3つあります。

ひとつは規制・法律
耐震もありますが、建物には「用途」というのが登録されていて、
それが飲食店として、適応可能か。

ふたつめは建物設備
排水管の太さ(細いと詰まる)とか、排気が確保できるかとか。

そして、みっつめがオーナーの意向
貸す気があるのはもちろんのこと、
飲食営業をさせていただけるか。



飲食だと火事のリスクや建物の傷みが早くなる
などの理由から、オーナーの意向で
「飲食不可」となっている物件は結構あります。
(特に上階に、住んでいらっしゃたりすると)

逆にこれまで「飲食不可」であった物件が、
飲食可ですぐに埋まるのは、何度も見ています。

先の記事を見てもわかるように、
ときわ通りも、西駅わんぱく通りも、
出店しているお店は飲食店です。

おそらくは、オーナーが貸す気になり、
そして、飲食営業も快諾されたのでしょう。

現在、豊橋駅から東側は300m、西側なら100m圏内であれば、
飲食可で空いている1階物件、ほとんどないと思います。

つまり、まだまだ需要があるようです。



もちろん、商店街や行政が何もしてないわけではないですが、
少なくともぼくが知る限り、ときわや西駅に
特別何かしているということもありません。

むしろ西駅は、記事にあるように、
「商店街」が結成されたのが2014年ですし、
(このご時勢に新しく「商店街」ができることすら奇跡的)

2013年度まで豊橋市の計画上の
「中心市街地」でもありませんでした。



商店街振興・空き店舗対策というと、
新規出店者や既存商店主向けのものが多いですが、

物件オーナー・引退された商店主を、
まず「貸す気にさせる」施策が必要な気がします。

そんな考えから、
商店街マネージャーのときに、こんなことをしました。
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(新聞記事より)
不動産業者に出ていない物件が半数(略)

「後継ぎがいなかったり、高齢化で店をたたむ人が少なくない水上ビル。今回は住む側の意識改革ができたのが一番の収穫」。

というのも、多くの住民は、こんな場所に住みたい人はいないと思い込んでおり、シャッターを開けて、人に貸そうと考えなかったが、今回のツアーでこのすみか、場所には価値があると気づくことができた。
http://www.tonichi.net/news/index.php?id=31047
今、この取組は市役所(まちなか活性課)が、続けてくれています。

次は、水上ビルももっとお店が増えるといいなぁ。

では!