民主党に政権交代した前々回の総選挙に豊橋含む愛知15区で当選し、自民党が政権が戻った前回の選挙で落選した森本和義さんは、「地元に帰ってしまい、今回は出ないだろう」と、風のうわさに聞いていたので、「じゃあ、誰が出るんだろう、まさか現職・自民vs共産、の一騎打ち」なんてことはないよねぇ。。。などと思っていたら、
 衆院選愛知15区(豊橋市、田原市)に、NHK記者の関健一郎氏(36)は19日、民主党公認で立候補することを正式に表明した。(略)

 生まれは神奈川だが、NHK豊橋報道室時代にこの地方の自然などに触れ、「一番好きな場所」に思い定めたという。「2人の子どもが誇れる場所で仕事をしたいと思っていた」と、15区からの出馬を決めた理由を説明。「何があっても、死ぬまで豊橋で生き抜くことを決めている」と、この地に骨を埋める覚悟であることを強調した。

 安倍首相が21日の衆院解散を明言したことに「ここまで早まるとは思わなかったが、信念をやめる理屈は立たなかった」と力を込めた。選挙の見通しを「追い風ではない。知名度ゼロ。徹底的に厳しい」と分析。ただし民主党にとっては「今が一番のチャンス」だとして、「(政権交代時の)失敗を反省した人だけが民主党として国政にいる。この人と仕事ができるなら、人生をかけられるなら喜んでやりたい」と述べた。

 関氏は神奈川県鎌倉市出身。慶応義塾大法学部卒業後、NHK入局。名古屋、豊橋、東京、高松に勤務し、17日に辞職願を提出。12月1日付で退職する見通し。
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 - 関氏が出馬表明 衆院15区―民主公認/人口減歯止めへ「地方都市元気に」 | 東日新聞 http://www.tonichi.net/news/index.php?id=41120
新人も新人。 この新聞記事が書かれている11月20日時点で、まだNHKの職員ですから。 この知らせで、感じたことをいくつか。



1.完全に負け戦に挑むなんて、すごいなぁ。
風は全く吹いていない。 むしろ、逆風も逆風。 対する現職は政権与党で、豊橋出身。 市議会議員も務め、10年以上を掛けて、地元に足場を築いている。 本人も「徹底的に厳しい」とおっしゃっているように、仮に国会議員になりたいのだとしても、今、ここにそのチャンスはない。 ましてや、2人の子どもがいらっしゃる。


2.「死ぬまで豊橋で生き抜く」なんて、言わなくていいのに。
こんなこと言わないと選挙に出られない豊橋って、本当に田舎だなー、と思う。 僕は政治家の「骨を埋める」は、いまや3割が離婚するのに交わされている「君を一生愛す」みたいな通過儀礼と思ってます。 だから、落選したら、もちろん豊橋にい続けてくれたら嬉しいけれど、それよりも仕事ができて2人の子どもを育てられ、日本をより良くできると思うところに、気にせず移ってくれれば。 そのとき、「あのとき死ぬまで、って言ったじゃないか」と、寂しい言葉を浴びせる田舎者にはなりたくないね、僕は。


3. NHKって簡単に仕事やめられるんだ。
さすが大組織、というか。 この関さんが、どのくらい前から出馬準備をされていたのか、あるいは本当に全くの白羽の矢なのかわからないけど、今回、解散ムードから、首相の解散表明まで10日程度の速攻解散。 仮にもNHKも報道機関だし、そんな動きを会社に伝えていることもないだろうから、退職も会社としては、寝耳に水だったはず。 そんなタイミングでさっと辞めることができるなんて、36歳なんて最も戦力になる年代で、さすが大組織というか、エース級なら組織も逃さないからその程度の人材なのか、それでもさすがに国会議員となると、親方日の丸な組織としては、優先順位も変わるのか、など様々な邪推をしてしまいます。 あと、細かいことを言えば、12月1日付で退職ということは、それまではNHK職員の身分であって、その間の、政治的活動って公共放送・報道機関の職員として、どうなんですか。 私的な時間(たぶん有給消化期間)なら、OKなんでしょうか。



ちなみに、僕はこの関さんと面識ありません。

では!