全国最年少市長である、藤井浩人さん(岐阜・美濃加茂市長)が、逮捕されました。 29歳、僕より年下。 直接の知り合いではないものの、共通の知り合いが何人かいるようで、SNSでたまに名前が出て来て、同世代ということもあり、一方的に多少の親近感を抱いていました。

それが逮捕という話を聞き、複雑な気持ちになりました。 自分の気持ちを言葉化できなかったので、ブログに書くのはやめようと思っていたのですが、先ほど、下記の中日新聞(6/24夕刊)を見て、この胸のモヤモヤが多少わかってきたので、書きます。
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29歳市長 危うい手腕
施策 庁内に疑問の声
全国最年少の市長に収賄疑惑が持ち上がった。(略)
疑惑について「やましいことはない」と繰り返してきたが、市役所内では、市長の打ち出す政策に疑問の声も上がっていた。(略)
若さと斬新さを掲げ、古いしがらみを否定し若い世代に支持を訴えた末の勝利だった。
就任後は自ら出演する動画を市ホームページで公開し「イケメン市長」と呼ばれた。インターネットを通じて行政施策を募る(略)独自施策を次々と打ち出した。市議時代から参加する政治塾や若手市議の会など、独自の人脈からヒントを得ていたという。
だが、その政治姿勢には「危うさ」もつきまとっていた。市関係者などによると、市長が提案する案件には実現性や費用対効果を疑う声が市内部で出ていた。市職員の誰も知らない業者や大学関係者を突然、連れてきて、事業説明をさせることも。ある市幹部は「アイデアに偏りがあり、性急さが出ることがあった」と漏らす。
市は2014年度、新規事業の採算性や請け負い企業の体質をチェックする「コンプライアンス委員会」を庁内に設けた。きっかけは、藤井市長への贈賄疑惑が強まっている地下水供給設備販売会社社長(43)が今年2月、愛知県警などに逮捕されたこと。メンバーは市長を除く市幹部で、表向きは事業の採算性などのチェックだが、市長の持ち込み案件に不正や不審な点はないか調べるのが本当の目的という。

大型連休中の5月6日。藤井市長は岐阜市内で、サッカーのJリーグの試合を観戦していた。スタンドからフェイスブックで「頑張れ!\( ^ o ^ )/」のメッセージを発信。市長職を離れ、一人のサッカー好きの若者に戻っていた。だが、市幹部は誰も、市長のJリーグ観戦を知らなかった。その一人は「人脈が広く、公務がない日は何をしているのか、よく分からない」と話す。
もろさも同居していた青年市長。掲げた理想は就任後わずか一年で、頓挫の危機に直面している。
どんな気持ちになりました? 



僕がどんな気持ちになったかというと、8年前の2006年、堀江貴文さんに東京地検特捜部による家宅捜査が入ったときの気持ちに似ています。 ワクワクというか、希望をへし折られた感じ。 どういう希望かというと、改革者・開拓者に対しての期待、みたいなもの。

けれども、一方で、そういう若い人の失敗をいまかいまかと待ち、それみたことか、と上から叩く人たちがいることが、この記事を通して、改めて、透けて見えた気がします。

インターネット、独自の人脈、独自施策、これからの地域間競争を勝ち抜くために、僕はどれも必要だと思います。 けれども、インナールールを無視したのか、庁内の調整が下手だったのか、人や順番を飛ばしたのか、いずれにせよ、「自分たちの知らないところで色んなことが決まっていく」、と思う人が多かったのかな、と。 もちろん、ほとんどの職員は年上で、幹部なんか親子ほども離れているだろうから、気に入らないこともありますよね、ええ。

そうは言っても、アイデアなんて偏っているのが当たり前だし、市職員の誰も知らないことが連れて来ちゃいけない理由にならないし、不正・不審点の調査こそコンプライアンス(委員会)の本来業務だし、GWに市長が地元サッカーチーム(FC岐阜)の応援に行って何がわるいんだ、と。 そして冒頭のこの一文 "疑惑について「やましいことはない」と繰り返してきたが、市役所内では、市長の打ち出す政策に疑問の声も上がっていた。"  なんて、「が、」前後の繋がりがおかしく、強引に後半の、政策への疑問、に繋げてる印象。 こんなボロっくそに書かれるのは、やっぱ若いからなのか。



僕が知っているとある地方で、外部人材を活用するのがとても上手で、イケてる地域があります。 (まぁだいたいイケてるところというのは、外の人を活用するのが上手なんですが。) でも最近、その地域から外の人が離れつつあるようで。 どうも、地元で反発する人が出てきているとかいないとか。

人口減少社会、どれだけ外の人に来てもらい、受け入れ、活用するかが、間違いなく地域が生き残る必須条件なのに、そんな地域に先はないと思います。

豊橋は絶対そんな土地にしたくない。

では。