本ブログでも度々お知らせしていた、『つながる図書館』 著者・猪谷千香さんの講演会、お蔭様で盛況でした。 参加くださった方、ご来場ありがとうございます。 とても嬉しいメッセージをいただきました。
いい講演会で、とても勉強になりました。十分1000円の元は取れました。行政に頼らずにこれほどのものができたのは素晴らしいです。
値付けは最も悩んだ項目の一つで、このような評価いただいたのは、本当にありがたい。 今回の値付け、一つの参考にしたのは、このイベント。
前売2500円(1ドリンク付き)◆ゲンロン友の会会員証/学生証提示で2000円に!当日券は3000円 (1ドリンク付き)です。ゲンロン友の会会員証または学生証のご提示で2500円になります。2014/02/16 (日)19:00 - 21:00猪谷千香×岡本真「これからの図書館を考えてみよう」――『つながる図書館』刊行記念 http://ptix.co/1dp1ZEW
こちらはゲストがおふたり。 今回はおひとりなので、単純には、この半額程度がひとつの目安かと。 更に、地方に来ていただくと、その分、交通費がかさんだり、拘束時間も長くなる。 それも踏まえて、事前予約1,000円、当日1,500円というのは、わるくない値付けだと思っていました。
お金の価値観は人それぞれなので、高い/安い、どう思うかは個々人の自由でいい。 高いと思う人は来なければいいし、価値があると感じる人が来ればよい。 実際にいらっしゃった半数くらいは、参加費より豊橋までの交通費の方が高かったんじゃないかという方々で、本当にありがたかった。
それでも中には、来た上で、高いとおっしゃる方もいらっしゃり、それはとても悲しかった。 もちろんこういうイベントでは情報の非対称性がつきものなので、話を聞いた上で、「来る価値がなかった」 と判断されるのは仕方がない。 実際、僕も、とある著作を読んだ上で著者の話を聞きに行ったときに、お話が著作の繰り返しで 「本だけで十分だった」 と思うこともありました。 けれども、来た上で、「話だけで(形に残るものがなく)1000円は高い」 と仰られるのは、非常に残念。
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今日の猪谷さんのお話の中で、下記のニュースから 「図書館リテラシー」 という言葉が出てきました。
お金の価値観は人それぞれなので、高い/安い、どう思うかは個々人の自由でいい。 高いと思う人は来なければいいし、価値があると感じる人が来ればよい。 実際にいらっしゃった半数くらいは、参加費より豊橋までの交通費の方が高かったんじゃないかという方々で、本当にありがたかった。
それでも中には、来た上で、高いとおっしゃる方もいらっしゃり、それはとても悲しかった。 もちろんこういうイベントでは情報の非対称性がつきものなので、話を聞いた上で、「来る価値がなかった」 と判断されるのは仕方がない。 実際、僕も、とある著作を読んだ上で著者の話を聞きに行ったときに、お話が著作の繰り返しで 「本だけで十分だった」 と思うこともありました。 けれども、来た上で、「話だけで(形に残るものがなく)1000円は高い」 と仰られるのは、非常に残念。
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今日の猪谷さんのお話の中で、下記のニュースから 「図書館リテラシー」 という言葉が出てきました。
「人気図書寄贈のお願い」は是か非か? 公共図書館にベストセラー作家が苦言 http://huff.to/1cZRMPl @HuffPostJapanさんから
これについての猪谷さんのご意見は、並ぶ利用者がよくない。 僕もほぼ同じで、早く読みたい人は然るべき対価を、待つ人は(図書館に文句を言わず)おとなしく、と思います。 本も講演も情報・知見という側面では同じで、本には対価を払い、話(講演)はタダであるべき、みたいな感覚はちょっと違うんじゃないかと。
更に言えば、本にはない講演でのメリットは、その人とパーソナルな繋がりを築くチャンス、という側面が多分にあります。 僕の場合、結構それを重視しています。 例えは、大人数の講演では食指が動かないけど、小規模のセミナーなら行ってみたい、など。
同様に、事前申込がネットのみであることに文句をいう人。 ネットを使う人は、端末代、回線代などのコストや、それを習得する手間暇をかけているのだから、それに見合う便益があるのは当然で。 それを、自分が使えない(あるいは使わない)ことを、さも当然にこちらを批判するのは・・・
こういう僕の割り切りを、きちんと他メンバーに共有せず、受付などをしてくれた友人に、イヤな思いをさせてしまったのが、今回の一番の反省です。
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5年前か10年前か忘れましたが、地元の老舗企業社長に言われたことを思い出しました。 この地域は、形のないものにお金を払う感覚がない。 (この社長はそれを嘆いていました。14/06/02追記)
デザインは印刷のサービスで、設計は建築のサービス、計画・コンサルティングはその実施のサービス、などなど。 むしろ前者がどんどん差別化、付加価値の高い仕事になっていて、後者は価格競争になっているのに、それでも前者単体にお金を払うという価値観がない。 これでは、クリエイティブ、プロフェッショナルという人たちが、その地域に来ないのは頷ける。 だって仕事にならないもの。
本日、小布施をして、猪谷さんが、非常に文化度が高い、と評していたけれども、結局これから人が集まり、生き残るのは、そういう地域なんじゃないかと、改めて思った次第。
課題は、どうしたら自分の地元で、そういう土壌を耕せるのだろう。
では。