むぎ

 麦は,イネ科に属し,大麦,小麦,裸麦,ライ麦,燕麦などがある。わが国には,古来より在来種はあったが,明治9(1876)年には,数回にわたってアメリカの大麦や小麦,やや遅れてイギリス産の小麦種が入って,栽培が広まった。東三河地方には,明治20(1887)年前後に,大麦の関東系の関取種・九畝十俵・五畝四石などが普及した。裸麦では,神力裸・コビンカタギなど,小麦では赤チクなどの品種が広まった。

 豊橋地方では,明治25(1892)年以降,急速に発達した養蚕業によって,桑畑が拡張されたため,麦作は,稲作の裏作となっていった。主として大麦は食糧として,また,裸麦は馬や牛の飼料に,小麦は麺類に使われた。第2次世界大戦前後の養蚕業の衰退と,敗戦による食糧不足は麦作を復活させた。しかし,海外からの輸入の増加,食生活の多様化によって麦類の栽培は減少した。

 平成12(2000)年から開始された水田農業経営確立対策を受け,水田での水稲・大豆を併せたブロックローテーションによる取り組みが始められた。しかし農家への水田の集積が進まず,作付は増加していない。

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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
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