ちょうらくじ

 竜尾山長楽寺(臨済宗妙心寺派)は,正宗寺の祥叔和尚が延文2(1357)年,長楽(ながら)村(豊橋市石巻本町)の東北瀬戸山の山腹に創立した。山形が竜尾に似ていたことから山号にしたといわれる。正宗寺2世蒲済和尚を請じて開山と仰ぎ,浄蔭派に属していたが,元禄年間(1688~1704)禅徹和尚の時,長楽村の立石に移転した。

 「三州吉田領神社仏閣記」(元禄6年)に,長楽村「竜尾山長楽寺,嵩山正宗寺末寺,平僧,客殿五間半・四間,寺領三石目,伊奈備前守様御証文有之」とある。「三河国二葉松」(元文5年)に,「長楽村,黒印三石内一石五斗宗栄寺分,禅宗関山派,本寺嵩山村正宗寺,竜尾山長楽寺」とあり,黒印地3石の半分を宗栄寺(廃寺)に分けていた。

 本尊は阿弥陀如来像である。江戸時代,寺子屋を開いていた。境内の十王堂にある聖観音立像は,大正4(1915)年,宗栄寺の本尊を移したものである。昭和19(1944)年から翌20(45)年まで怒部隊(いかりぶたい)の兵員50人が滞在した。昭和50(1975)年境外の「長楽(ながら)の桧」が,豊橋市の天然記念物に指定された。本堂は平成9(1997)年に再建された。

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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
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