こんさいじ

 宝光山金西寺(曹洞宗)の創立は明応2(1493)年,開山は華屋厳公座元,開基は不明である。創立当時は鎌倉系の臨済宗寺院であった。元和5(1619)年豊川妙厳寺12世月岑牛雪和尚が曹洞宗に改め,隠居所としたのが始まりであると伝えられている。「三州吉田領神社仏閣記」(元禄6年)に藤ヶ池村「禅宗,宝光山金西寺,豊川妙厳寺末寺,長老,客殿七間・六間,右寺内鎮守堂三尺四方」とある。本尊千体地蔵尊像は室町時代の作と伝えられる。伽藍(がらん)の変遷は明らかでないが,明治35(1902)年庫裏(くり)を新築,ついで大正5(1916)年山門,昭和5(1930)年本堂と順次再興新築した。平成15(2003)年庫裏大改修,本堂一部改修をした。

 江戸時代後期寺子屋を開いていたが,明治5(1872)年学制発布のため廃止した。その時の筆子は40人を数えた。明治5(1872)年中に藤ヶ池郷校が設置され,翌6(73)年下条学校と改名して,同8(75)年江楽寺に移転するまで存続した。昭和29(1954)年下条保育園を開園した。平成6(1994)年3月3日「麻地著色涅槃図(あさじちゃくしょくねはんず)」が豊橋市有形文化財に指定された。

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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
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