なえはた5ごうよう

 苗畑5号窯は,豊橋総合動植物公園内にある9世紀後半~10世紀前半ごろの平安時代の緑釉(りょくゆう)陶器(とうき)・灰釉(かいゆう)陶器(とうき)を焼いた古代の窯跡である。ボート池南東側の斜面にあり,発掘調査の後に埋め戻されて現地で保存されている。

 苗畑5号窯は,斜面に溝を掘って屋根を掛けた窖窯(あながま)で,長さは約8.6m,幅は約1.1m,高さは推定で1.5mほどである。5号窯は天井部は落ちていたが,薪を投入した焚き口から,薪を燃やした燃焼室,製品を入れた焼成室,排煙口である煙出しまでがほぼ完全な形で残っていた。

 5号窯で生産されたのは,緑釉陶器・灰釉陶器・須恵器(すえき)・瓦・土製品である。緑釉陶器は段皿,緑釉陶器素地は,碗・稜碗(りょうわん),皿・稜皿(りょうざら)・段皿が出土しており,最も多くの緑釉陶器素地を出土している。灰釉陶器は,各種の碗・皿類,壺類,鉢類,須恵器は坏,蓋,盤,片口鉢,広口壺,陶臼,甑(こしき)などが出土している。

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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
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