はくじゃのいけ

 昔,牟呂の外神(とがみ)(豊橋市牟呂外神町)に,きれいなわき水をたたえた大きな池があった。池の脇には,長者の立派な屋敷が建っていた。長者は池のほとりに立ち,村内を眺めては,「この池の水が田畑を潤し,作物が青々と育つ」と喜んでいた。ある年,一人息子が嫁をもらうことになり,家を建てることになったが,屋敷内には家を建てる場所がない。息子のいうがままに池を埋め,家を建てることにした。池を掘ると,清水のわき口に大きな白蛇がいた。白蛇はそこを動かないので清水のわき口をふさいでしまった。すると白蛇は息絶えた。こうして池は埋められ,息子の家が建ち,嫁を迎えるころには池のことなど忘れていた。やがて村は日照りが続き,田畑を潤す水もなく,作物は枯れ,収穫もなく,村は落ちぶれ,長者の家も没落したという。

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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
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