むろはちまんのかね

 昔むかし,牟呂に一人の漁師が住んでいた。ある日,船を漕ぎ出して釣りに出ていた。天気も良く,潮も悪くないのに釣れないので何度も場所を変えた。ここで駄目なら帰ろうと糸を垂らしたら,近くで烏の群がムロハチマン,ムロハチマンと鳴いている。よく見ると小さな釣り鐘に烏が群がっていた。

 そこで漁師は牟呂八幡様(豊橋市牟呂町郷社)に奉納しようと釣り鐘を運び,村人の応援を得て安置した。一夜が明け,もう一度鐘を見ようと八幡様に来てみると,境内には淵ができ,青々と水をたたえた中央に,大きな竜が頭を出して悠々と泳いでいた。村人は集まって,これは神様のお使いだと語り合った。ある日,都から鐘売りが釣り鐘を見に立ち寄り,この神社にはこの鐘は小さくて不似合いだというので,大きい立派な鐘と取り替えてもらった。ところが次の日から竜はいなくなり,淵も消えてしまったそうである。

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豊橋市議の長坂です。
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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
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