かいぐんこうくうたいぼうくうごう

 豊橋海軍航空隊基地の隧道(ずいどう)式倉庫は,第2次世界大戦中,本土決戦に備えて掘鑿されたものである。豊橋海軍航空隊基地でも対策がはかられた。基地の対岸にあたる豊橋市大崎町城戸中では,海に面した丘陵西縁の崖面に隧道式倉庫,豊橋市王ヶ崎町・中野町の台地崖下には隧道式燃料庫,主計科倉庫が掘られた。米穀類は神野新田の倉庫に確保し,電信器類は豊橋市老津町に保管した。また,爆弾類は老津村,杉山村,豊橋市大崎町・駒形町など8か所の神社の社務所などを借用して分散保管した。このほか後方兵站基地として南設楽郡大野町(南設楽郡鳳来町)に食糧倉庫を建設し,耕作隊を編成して食糧の自給体制をしいた。

 豊橋市大崎町城戸中に造られた隧道式倉庫は,機銃弾庫1基,工作科倉庫2基,備品倉庫2基,爆弾庫4基である。いずれも崖面からまっすぐに掘鑿したもので,現在コンクリート造り隧道3基,素掘りの隧道2基の位置を確かめることができる。開口しているのは,コンクリート造り隧道1基である。天井部はアーチ型をしており,幅約2.52m,高さ約2.5m,全長約49.7mである。入口近くの天井部には土管を利用した換気口が取り付けられている。

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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
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