とうさんすいぞくようごどうめい
東三水族擁護同盟会は,水産業者の人毛工場(日本人造羊毛株式会社)誘致反対運動の団体である。昭和8(1933)年12月8日,豊川町(豊川市)の妙巌寺(豊川稲荷)において,宝飯郡,豊橋市,渥美郡裏浜,豊川上流の各漁業代表者32人が集まり,人毛工場の廃液が三河湾におよぼす影響が多大であるとして,誘致絶対反対の声明を発表した。昭和8(1933)年12月8日東三水族擁護同盟会を設立し,会長に前芝村(豊橋市前芝町)の加藤六蔵を選出するとともに,実行委員11人を選んで「絶対反対」の議決を行った。
昭和8(1933)年12月18日から加藤六蔵ら代表5人は,帝国人絹,倉敷絹織物,東洋レーヨン,旭ベンベルグの各工場を視察し,12月26日には豊橋市馬見塚町の専願寺で約4000人の漁民組合員を集めて報告会を行うとともに,豊橋市に対して絶対反対の陳情を行った。東三水族擁護同盟会は,漁民の結束を強固にして人毛工場誘致にあくまで反対の決意を表明したため,市側との対立を深め,誘致計画は難航した。その後の曲折を経て,人毛工場誘致は昭和9(1934)年12月8日に契約は破棄され,大分県大分市に建設されることになった。
関連項目 - 人毛誘致反対
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豊橋市議の長坂です。
豊橋のことをお調べくださり、ありがとうございます。
このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
https://www.city.toyohashi.lg.jp/14682.htm
では!
東三水族擁護同盟会は,水産業者の人毛工場(日本人造羊毛株式会社)誘致反対運動の団体である。昭和8(1933)年12月8日,豊川町(豊川市)の妙巌寺(豊川稲荷)において,宝飯郡,豊橋市,渥美郡裏浜,豊川上流の各漁業代表者32人が集まり,人毛工場の廃液が三河湾におよぼす影響が多大であるとして,誘致絶対反対の声明を発表した。昭和8(1933)年12月8日東三水族擁護同盟会を設立し,会長に前芝村(豊橋市前芝町)の加藤六蔵を選出するとともに,実行委員11人を選んで「絶対反対」の議決を行った。
昭和8(1933)年12月18日から加藤六蔵ら代表5人は,帝国人絹,倉敷絹織物,東洋レーヨン,旭ベンベルグの各工場を視察し,12月26日には豊橋市馬見塚町の専願寺で約4000人の漁民組合員を集めて報告会を行うとともに,豊橋市に対して絶対反対の陳情を行った。東三水族擁護同盟会は,漁民の結束を強固にして人毛工場誘致にあくまで反対の決意を表明したため,市側との対立を深め,誘致計画は難航した。その後の曲折を経て,人毛工場誘致は昭和9(1934)年12月8日に契約は破棄され,大分県大分市に建設されることになった。
関連項目 - 人毛誘致反対
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