にちがん(1285頃~1354頃)

 日顔禅師は,中国(元)の僧。宋僧中峰明本禅師の流れを汲む。正宗寺(豊橋市嵩山(すせ)町)を創建し,開山として正法を伝えるとともに,東三河一帯に禅を普及した。日顔禅師の生年・没年には諸説あり定かでない。口伝では,嘉暦元(1326)年来朝,翌2(27)年正宗寺創建,住山18年,貞和元(1345)年7月1日,示寂(じじゃく)である。しかし,「三州嵩山正宗禅寺由緒之事(貞享元年塊巌和尚筆)」によると,「開山者貞和元乙酉年天目山中峰禅師四世之孫日顔和尚初而開此山」とあり,貞和元(1345)年,来朝,同元(45)年,開創,住山9年,文和3(1354)年7月1日,示寂の方が適切と思われる。

 日顔禅師の功績は,臨済禅の正派を根付かせたことに尽きる。日顔は来朝後,正宗寺にあって,方外(陽徳派)・蒲済(浄蔭派)・南溟(祥泉派)・陽岩(松寿派)の4和尚を育てた。4和尚は開山の没後,それぞれ本庵を創建し,正宗寺に輪番で住職するとともに,中国直伝の正脈を連綿と伝え,法灯を輝かせた。

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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
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