えんつうじ

 清原山円通寺(臨済宗妙心寺派)の創立は,建武2(1335)年1月17日で,開山の大鑑禅師は宋朝渡来の鎌倉建長寺の高僧清拙正澄である。創建時より大鑑禅師の因縁により建長寺末であったが,天文18(1549)年,太原雪斎の勧告により妙心寺派に転じた。天文20(1551)年1月19日今川義元から11貫500文の寺領を受けた。江戸期に入り,慶長6(1601)年2月11日,朱印10石を得た。江戸初期東観音寺末に連ねられ,江戸時代末山中の筆頭として江戸城へ登城した。明治末期から妙心寺直末となった。寺子屋を開いていたが,明治5(1872)年学制が発布されたため,翌6(73)年廃止された。本尊は釈迦如来坐像である。

 「三州吉田領神社仏閣記」(元禄6年)に,高足(たかし)村「禅宗,清原山円通寺,小松原東観音寺末寺,平僧,客殿,七間・五間,境内二百四十間・百間,御朱印寺領拾石目」とある。「三河国二葉松」(元文5年)に,「高足村,寺領八石,禅宗関山派,本寺小松原東観音寺,清源山円通寺」とある。第2次世界大戦中,梵鐘(ぼんしょう)をはじめ仏具什器(じゅうき)を供出した。昭和29(1954)年4月円通寺保育園を設立開園した。昭和57(1982)年庫裏(くり)を再建し現在に至る。

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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
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