いまぎれ

 遠ツ淡海(淡水湖)であった浜名湖(浜名郡新居町・舞阪町)が,今切で外海とつながり汽水湖(きすいこ)になったのはいつかはっきりしない。明応7(1498)年と永正7(1510)年の2説がある。原因も地震とするもの,津波とするものなど様々である。

 明応7(1498)年8月25日に大地震があり,伊勢・三河・駿河・伊豆に大地震の日に大波が海辺に押し寄せ民家がことごとく水におぼれ,人命を没すとの記事が多数残っている。永正7(1510)年のものは,物語風の編纂物に記載されているだけである。しかし,この年のものには「今切」の言葉が共通して使われている。

 以上のように決定的な文献は見出されないので,15世紀末から16世紀初頭のころ,この地方には度重なる大風雨がしばしば被害を与え,地震・津波も砂州でできた当地に決定的な被害をもたらしたという事実があったと考えられる。

 関連項目 - 宝永地震 嘉永の東海地震 東南海地震 三河地震

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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
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