にほんまつこふんぐん

 二本松古墳群は,石巻北部の独立丘陵上に分布する各古墳群の総称である。農業基盤整備事業に先がけて昭和44(1969)年から同47(72)年に発掘調査が行われた。調査古墳数は17基におよび,豊橋市内だけではなく,群集墳の調査事例が乏しい三河地域において数々の貴重な成果が示された。

 古墳はいずれも直径10m前後の円墳で,主体部は横穴式石室である。古墳群中でもっとも時期がさかのぼるのは6世紀前葉の向坪(むかいつぼ)3号墳で,下振(しもふり)1号墳,赤ざれ3号墳などがこれに続く。初期の古墳は石室が側壁に袖と称する屈曲部を持たない無袖式(むそでしき)で,7世紀に属する古墳には立柱(りっちゅう)と称した室内区分用の石材が認められる疑似両袖式(ぎじりょうそでしき)石室が採用されている。また,墳丘には石列や葺石(ふきいし)などの装飾が見られた。副葬品として特筆されるものに,北長尾3号墳の銀象嵌装大刀(ぞうがんそうぎんたち),滝の平A1号墳の金銅製弓筈金具(こんどうせいゆはずかなぐ),滝の平C2号墳の三彩釉薬壺(さんさいゆうやっこ)があるが,他はごく一般的な内容である。

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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
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