にのうまのえま

　小松原（豊橋市小松原町）に，貧乏な男が住んでいた。男は毎日，野良仕事に励んだが，たくさんの子どもたちを養うのがやっとだった。そこで，男は家宝の品を畑仕事のできる馬と交換したが，この馬が暴れ馬で，つないでおいた綱を食いちぎり，畑や辺り一面を荒しまわり，どこかへ行ってしまう。男が困り果てていると，旅の僧が現れ，「お前の悩みを解決してくれるのは東観音寺（豊橋市小松原町）の馬頭観音しかないぞ」といい残し，姿を消した。男は，東観音寺の和尚に相談すると，この寺の馬頭観音に絵馬を奉納するよう勧められた。男は絵師に頼み立派な絵馬を奉納し，毎日お参りしたが馬は相変わらず暴れまわっていた。男は絵馬を見て，馬に手綱がないことに気づき，手綱を描き入れてもらいお参りを続けた。すると馬はおとなしくなり，よく働くようになったという。

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豊橋市議の長坂です。
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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。

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