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 シイ(ブナ科)の葉は小さく,表は濃緑で艶がある。このため照葉樹の一種として扱われる。葉の裏は銀色の輝きがある。シイには2種類あり,コジイは実が小さく,主に山地に見られ,樹皮に裂け目が少ない。スダジイは実が大きく,主に平地や社寺に見られるもので,この樹皮は多くの裂け目が見られる。ともに大木になり,10~20mになる。実はいずれも食用になる。

 豊橋地方では自然を放置すると,このシイを優占種とする群落に落ち着くと考えられている。神社や寺院には,鎮守の森としてこのシイ群落が見られ,ふるさとの景観を形成している。羽田(はだ)八幡宮(豊橋市花田町)や宮本公園(豊橋市瓦町)のものは大木である。

 この地方のシイ群落は高木層にヤブニッケイやタブノキが混じり,低木層にはサカキ・アラカシ・ヤブツバキなどが生えている。草本層の植物は少ないが,テイカカズラ・ジャノヒゲ・ベニシダなどが見られる。

 関連項目 - 「大村のシイ」(豊橋市指定天然記念物)

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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
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