くろまつ

 クロマツ(マツ科)は,常緑針葉高木で,雄松(おまつ)とも呼ばれ,庭木としてよく植えられている。幹が黒く,葉が長く,松笠も大きいなど,雌松(めまつ)と呼ばれるアカマツより豪壮に見える。山地に生えるアカマツに対して,クロマツは海岸近くに生える。美保の松原,天橋立など海岸の松の名所の多くはクロマツの林である。豊橋でも表浜の海岸にはクロマツが多く生えている。伊良湖岬などに見られるのもクロマツである。強い海風を受けて樹形が大きく変形し,風衝樹形(ふうしょうじゅけい)と呼ばれる格好になっている。一般に植林されるのはアカマツではなくクロマツである。けれどもクロマツは寒さに弱く,山地に適応しにくいため,アカマツとクロマツの雑種であるアイグロマツがつくられ,多く植林されている。庭木になっているものもアイグロマツであることが多い。

 昭和45(1970)年「野依のめおと松」 「御幸神社の松」は豊橋市天然記念物に指定されたが,「御幸神社の松」は同52(77)年,「野依神社のめおと松」は同55(80)年,マツノザイセンチュウにおかされて枯れ,指定を解除された。豊橋公園(豊橋市今橋町)のクロマツ,桜ヶ丘公園(豊橋市東田町西前山)のクロマツ,愛知大学(豊橋市町畑町)のクロマツ,高師緑地(豊橋市高師町北原)のクロマツ,旧東海道(豊橋市岩屋町)のクロマツは,平成17(2005)年「とよはしの巨木・名木100選」に選ばれた。

 関連項目 - テーダマツ 高師緑地の自然

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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
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