だいだらぼっちのたんぼ

 神代の昔,ある日の昼下がりのことだった。小島(豊橋市小島町)に,海の方から突然大男が現われ,「わしはだいだらぼっちという者だ。村の者に危害を加えたりしない。わしは腹がへっとる。何か食わせてくれ」と大声で叫んでいた。村長(むらおさ)は村人に残り飯であれ,冷や飯であれ,あるものを持ち寄るよう呼びかけ,あるったけの飯をだいだらぼっちに食わせてやった。

 だいだらぼっちは,その礼に,この村の農業,漁業が豊作,豊漁であるように祈願してくれた。そして,祈りが終わると山あいの草原に行き,「ヨイショ」と四股(しこ)を踏むと,やがて立ち去って行った。だいだらぼっちが立ち去った草原には,大きな足型の泥田が二つできていた。村人たちは,だいだらぼっちが作った田んぼに稲を植えたところ,秋にはたくさんの米が取れた。それからというもの,村は豊作豊漁が続いたという。

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豊橋市議の長坂です。
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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
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