るいだいみかわかしゅう

 「類題参河歌集」(三河新堀深見藤吉 慶応2年)は,竹尾正久の代表編集で寺部宣光,中山繁樹,竹尾正久,村上忠順,釈公阿の共選である。半紙本2巻2冊,上61丁,下53丁,作者は巻末名簿から497人,春夏秋冬恋雑部で和歌1680首,施頭歌6首,長歌7首,他に文章8篇がおさめられている。序文は村上忠順,跋文は羽田野敬雄で奥付に「竹尾中務輯(しゅう),書肆(しょし)三河新掘深見藤吉」とある。序文の年月から慶応2(1866)年の刊行とされる。江戸時代末期の三河歌壇の集大成として,それ以前や当時の三河歌人の調査研究の基礎資料として不可欠な歌集である。

 竹尾正久は,八名郡賀茂村(豊橋市賀茂町)の賀茂神社の神官で明治期の東三河歌人の第一人者であった。なお,同名の類書「類題三河歌集」が昭和4(1929)年に神谷侚次編,岡崎三河歌集発行所から発行されている。これは上記の慶応2(1866)年刊の続編として編集されたもので,作者は巻末名簿から785人,春夏秋冬雑で2871首,宇井伯寿博士の序文と神谷侚次の跋文(ばつぶん)がある。明治・大正期の三河歌壇の状況を伺う基本文献となっている。

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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
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