みずとりのせき

 「水鳥の関」(文芸春秋社 平成8年)は,平成6(1994)年11月1日から平成7(1995)年10月31日にわたって,静岡新聞に連載されたあと,平成8(1996)年5月文芸春秋社から刊行された。内容は,新居(浜名郡新居町)の関の本陣の汐見家を舞台に物語が進行する。汐見家の一人娘お美也と,三州吉田(豊橋)藩主松平伊豆守信明の重役であった遊佐(ゆさ)家との交流が,情緒的かつドラマチックな筆致で描かれている。

 主人公お美也の波乱に富んだ人生は,封建制度のもとでの愛と裏切りによって構成されていて,劇的である。背景になっている舞阪,今切,新居,吉田を含む浜名湖の美しい四季の風景の推移と,その光景に立ちはだかるように設置された新居の関が,重要な役割を演じている。新居の関で最も重点的に取り締まっていた「入鉄砲と出女」の状況や宿場の本陣のありさまなども詳細に描かれている。

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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
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