ごせんわかしゅうしんしょう

 「後撰和歌集新抄」(江戸須原屋茂兵衛 文化11年刊)は,後撰和歌集(平安時代の勅撰集)の注釈書で,著者は中山美石(うまし)(1775~1843)である。成立,起筆は文化の初めごろで成稿は天保4(1833)年4月で30年近くを費やしている。巻頭に師の本居大平の序がある。

 刊行は従来,巻1~14と別記1巻の15冊が文化11(1814)年に刊行されたとするが,誤りで,同11(14)年の刊記は最初に出た別記1冊の刊記で,後に不都合になった冊数を2回にわたり削り,本文刊行各次にそのまま流用したため誤られたのである。刊行時期については,美石自身の記録「公事記」に明らかである。書籍開版御願書控(「享保以後,大坂出版書籍目録」昭和11年刊)がある。美石の書状などで,文化11(1814)年別記刊,同13(16)年春3冊刊,文政4(1821)年夏秋冬5冊刊,天保3(1832)年・翌4(33)年ごろ恋1~3の3冊刊などが知られる。天保6(1835)年恋4~6の3冊刊がある。以後は未刊に終わったが,中山家の原稿本を写したものによって未刊部分を補い,明治43(1910)年歌書刊行会より活字本で刊行された。ただし巻17,18が欠けている。現在まで刊行されていない。

 本書は後撰集の注釈書として,現在も最も評価の高いもので,中山美石はこれ一書をもって高く評価されるのである。

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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
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