豊橋市議の長坂です。
一部特定の市民にだけ話すやり方いかがなものでしょう。

さて、市議（長坂ではない）から６月定例会で、
「参加した方からは、この懇談会は税金を使った選挙活動みたいなものだと言う人もいました」
とまで言われた「地域と市長のまちづくり懇談会」ですが、

情報公開請求で得た、１１月２０日の幸校区市民館での「議事録（概要）」に興味深い記録がありました。

（前略）
■意見交換
○豊橋公園の名称変更についてとういう方針なのか。

●市長
・豊橋公園の名称変更については、市長になる前から議会で議論があり、吉田城をもっと売り出すように意見があった。吉田城は東海道の中でも広いお城で、続日本の百名城にも選ばれるような豊橋として価値ある資源。吉田城をうまく引っ付けた名前とかも出ている。

・美術館から三の丸会館あたりの静かなところを市の史跡指定したことを契機として、例えば吉田城豊橋公園とかに名前を変更したら、市民の方は日頃から豊橋公園と呼べる。正式な地図には吉田城址豊橋公園とかにすれば、観光客も来てくれて非常にいいのではという議論があった。

・博物館学芸員とも話して、吉田城の保存活画を立てたほうがいいとか、史跡指定をぜひやりたいということもあったので、今年の３月に史跡指定をした。市民の皆さんの意見を聞きながら、いい名前ができるといいなと思っている。豊橋公園の名前はそのまま使えるようにしたいと最初から思っている。ただ、豊橋公園を使えるようにと言うと募集に制限をかけるようになってしまうかと思い、言っていなかった。

・名称を募集したら、豊橋公園のままでいいという人が１００人くらい、豊橋公園に吉田城をつけた方がいいというのは２００人以上くらいあった。今はまだ有識者の意見をふまえたりしながら、検討している途中。

・吉田城は人気がある。御城印は年間5000～6000枚くらい売れている。もっとPRしていくといい。吉田とつく名前のものは豊橋にはもうないので、市民の皆さんが吉田城を大事な財産だと思ってほしい。さらには観光振興にも繋げられるといい。豊橋公園という名称には市民の皆さんも愛着があるので、うまくミックスしてやりたい。今はまだ調整中。

●都市計画部長
・皆さんどう思われますか。豊橋公園にこだわりますか。

○ミックスでもいいと思いました。

●市長
・吉田城址豊橋公園とかであれば、皆さんにも豊橋公園と呼んでもらえると思う。正式な文章とか地図上で、市外や観光客の人に、吉田城があるとわかればいいのでは。
（以下略）

■

全般的に発言がひどいのですが、先ず、検討中の内容にも関わらず、
「吉田城址豊橋公園」
と連呼するなら、浅井市長は早く名称変更の条例案を出してください。

過去ブログ（下記URL）にも記したように、
名称変更「全体スケジュール」に令和４年度までの記載しかないことから、
当初は、今年度中に名称変更が完了する予定であったと考えられます。


http://nagasakanaoto.blog.jp/221121.html
しかしながら、年度末の３月定例会でも浅井市長は名称変更の条例案を出さず、
令和４年度内に、名称変更されないことが確定的になりました。

本件は、新アリーナにおける家屋倒壊等氾濫想定区域のように、
豊橋市役所による大きなミスがあったとかそういう話でなく、
ひとえに浅井市長が名称を決めきらんことに依ります。

にも関わらず、公式の場で「吉田城址豊橋公園」と
言ってしまっているのは、いかがなものです。

■

また、
「豊橋公園の名前はそのまま使えるようにしたいと最初から思っている。ただ、豊橋公園を使えるようにと言うと募集に制限をかけるようになってしまうかと思い、言っていなかった」
との発言も、後出し甚だしい。

もしこれを言うのなら、また検討中であるはずの名称を市長が軽々しく、
「吉田城址豊橋公園」と連呼してしまうことも同様に検討中の事案に大いに影響を与えます。

にも関わらず、

• 市長になる前から議会で議論があり、
• という議論があった。
• いい名前ができるといいなと思っている。

と、どこか他人事です。

名称変更することも、名称を公募したことも、名称を決め条例案を出すことも、
決めた／決めるのは、浅井市長ご自身にも関わらず、
主体意識が見られず泣けます。

逆に、

• 市の史跡指定した
• 史跡指定をした

は、もっと抑制的でならなければいけない。

なぜなら、史跡指定したのは教育委員会です。豊橋市サイトでも、

市長への権限の集中を防ぐために市長から独立した機関(教育委員会)を置き、そこに比較的大きな権限を持たせ、中立的・安定的な教育行政を担当
https://www.city.toyohashi.lg.jp/48172.htm 

としています。
にも関わらず、市長が指定したかのような発言は、
上記のような認識が欠けていると思わざるを得ません。

■

そして、市長として最も残念なのが、
「吉田とつく名前のものは豊橋にはもうない」

吉田神社も吉田大橋もあります。
吉田方小学校・中学校もあります（保育園も）。
吉田天満宮や吉田公園もあります。

発言が不見識過ぎませんか。

■

この幸校区での懇談会の後、１２月定例会で、都市計画部長が次のように答弁しています。

現在、最終案の決定に向けて、市民の理解を十分に得られるような名称となるよう丁寧に進めているところでございます。

結局、この後の３月定例会でも名称変更の条例案は出ず、決めきらん市長をかばう部長も大変ですが、その前の１１月懇談会で市長がこんな発言していたら（横で部長も聞いていたわけですが）、目も当てられません。

そもそも、
「市民の理解を十分に得られるような～丁寧に進めている」
のであれば、一部特定の市民に話すのでなく、内部だけで検討するのでなく、
広く情報を出したり、改めて、広く意見を聞きながら進めることです。

■

新年度予算に関連予算（例えば、看板変更など）もないようで、
名称変更、このままうやむやにするんじゃないかとまで懸念しています。

では！