豊橋市議の長坂です。
諦めたらそこで試合終了です。

さて、市議会の6月定例会が終わりました。
新アリーナ関連予算を理由に、補正予算には反対しました。

賛否を示す採決の前に「討論」という意見表明の場があります。

一般質問以外はネットを含め、中継も録画動画配信もないため、
長坂手元の討論原稿より要点を抜粋して、お知らせいたします。
私、豊橋市議会議員 長坂尚登は、
議案第58号 令和4年度豊橋市一般会計補正予算(第2号)
について、反対の立場より討論いたします。

反対の理由は、(略)
多目的屋内施設基本計画策定及び要求水準書等作成業務委託料 限度額 5500万円

です。
いろんなことを総じて考えるに、これは知事の選挙対策なのかな、と。

そうであっても、そうでなかったとしても、愛知県の体育館のサテライトとか、豊橋市はこんなに低く見られたとは。しかしながら、浅井市長はそれをよしとされる。浅井市長、選挙前のリーフレットでは大きく「穂の国の首都」「東三河をリードできる自治体」と掲げていました。それが、愛知・尾張のサテライトですか。

豊橋公園は、吉田城はもちろん、その前の様々な遺跡が出ていることからも、豊橋市という自治体ができる前から、この地域の中心的な場所です。そこを愛知・尾張・名古屋からサテライト扱いされ、市長がそれをよしとするなんて、豊橋市民の気持ちがこれほど踏みにじられることがあるでしょうか。(略)豊橋市は愛知県や県庁のある名古屋のサテライトではありません。愛知県新体育館のサテライトをつくりたいのであれば、ぜひ県立でお願いします。

そもそも「名古屋飛ばし」という言葉があるほどにも関わらず、愛知県新体育館と連携すれば、コンテンツの映像配信で、お金払って人が集まるとお思いですか。海外公演のリモートや、せいぜい東京ドームのコンテンツならまだしも可能性あるかもしれませんが、それでも「まだしも」です。

浅井市長は、「今回のこの調査結果に私自身が納得できましたので、熟慮の末、今回の決断をした」とのことですが、市長ともあろう方が、こんな練度の低い市場調査の結果で納得されては困ります。 候補地の比較検討は、民間事業者へのヒアリング結果でなく、市と委託事業者でごにょごにょ星付けただだけで、客観性ありません。そして、5,000席では音楽コンサートの需要に応えるのが相当厳しいのは、静岡市の新アリーナ市場調査*1 でも明らかです。7,000席の浜松アリーナですら、音楽コンサートはほとんど来ていません。浅井市長、目を覚ましてください。そして、市長がこんな判断する前に、部長課長、止めてください。(略)

事前に確認したところによると、2750万円の県補助金、6月でなく9月ではダメなど、愛知県に言われたのか、と聞くとそうではないということです。だとしたら、これはもう職員は浅井市長に、浅井市長は知事に忖度してるのですか。

それにしても豊橋市も豊橋公園も安く見られました。愛知県の意向では、今後、新アリーナに関し「県市職員による連絡会議」を設置するということで、県は建設費を出す想定はないのに、2750万円で、サテライト体育館の基本計画にはがっちり絡んでくるようです。しかも愛知県新体育館の整備や運営が、今後うまくいくかもわからない現時点*2 で「ノウハウを提供」とよく言えますし、浅井市長もよくそれをよしとしました。

総合体育館の過密化解消のためなら1000席もあれば十分です。佐原市政のレガシーである、基礎調査*3 の結果のように、近隣の地区体育館と武道館と集約化して、市民体育館をつくればよいです。私、市民体育館なら、豊橋公園でも周辺住民の理解、得られると思います。総合体育館の前は、豊橋公園に体育館がありましたし。一定のフロア面積さえあれば防災拠点としても機能します。

「豊橋市総合体育館改修検討調査報告書」*4 によると、総合体育館で5000席対応できるという結果が示されています。先程の基礎調査のスポーツ団体へのアンケート結果では、毎年のイベントで観客人数1,000人を越えるのが、年間5件、最大でも2,500人です。市民体育館が1,000席でも、お客さんがちょっと多く来そうな大会や試合は、引き続き、総合体育館で対応できます

そもそもBリーグ、今月に入って島田チェアマンから
「新B1基準をクリアしてくるクラブが10クラブなければ、将来構想は延期する」
との発言があったと、バスケットボールキングが報じています。*5
現時点で基準達成が見込まれるのが、千葉と琉球の2つしかないため、延期の可能性はとてもとても高そうです。

そして三遠ネオフェニックス、社長が変わり(略)新体制の発表は6月23日から7月1日に延期されており、かなり大きな変更が発表されることが見込まれます。チームの根幹・アイデンティティに関わるような発表もあるのでないかと、危惧しております。

また三遠ネオフェニックスだけでなく、サンロッカーズ渋谷の親会社が日立からセガサミーになるとの発表など、Bリーグに大きな変化が起きています。*6

こういう状況を踏まえても、今急ぐ必要は全くない、むしろ様子を見るべきタイミングです。にも関わらず、浅井市長は決断をされてしまいました。(略)
浅井市長、お願いです、やめてください。

以上で私の討論を終わります。
では。

(参考)
*1 静岡市調査
 https://www.city.shizuoka.lg.jp/601_000265.html 
 https://www.city.shizuoka.lg.jp/153_000099.html
*2 【独自】隈研吾氏デザインの愛知県新体育館にバリアフリーの大問題 26年アジア大会に影響も(関口威人)Yahooニュース*3 多目的屋内施設の基本計画策定に向けた基礎調査
 https://www.city.toyohashi.lg.jp/42010.htm
*4 豊橋市総合体育館改修検討調査報告書
 https://www.city.toyohashi.lg.jp/50181.htm
*5 バスケットボールキング記事
 https://basketballking.jp/news/japan/b1/20220621/379315.html 
*6 「B.LEAGUE」所属 プロバスケットボールクラブ「サンロッカーズ渋谷」セガサミーホールディングス株式会社の運営参画を発表
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000004566.000005397.html