豊橋市議の長坂です。
津和野と海士町に行ったことあります。

さて、島根県の丸山知事が、聖火リレーの中止検討を2月17日に表明されました。
聖火リレー中止検討を正式表明 島根県知事 「状況の推移、1カ月程度見る」
https://news.yahoo.co.jp/articles/796b3d6574886ac5c6bb2b078062e092ad542d67
https://www.sanin-chuo.co.jp/www/contents/1613612469042/index.html 

 島根県の丸山達也知事が17日(略)聖火リレー中止検討を正式に表明した。新型コロナウイルスの感染拡大が封じ込められない政府と東京都の対応をあらためて批判。聖火リレー開催可否の判断は「状況の推移を1カ月程度見る」と説明した。

 丸山知事は、実行委やその後の会見で、現状のまま五輪が開催されれば、感染の第3波と同じように感染拡大と経済悪化を招きかねないと主張。(略)

 東京都の対応については緊急事態宣言が再発令された1月、保健所の調査機能を縮小し、濃厚接触者や感染経路の特定が一部でできなかった点を指摘。世界中から競技者を受け入れる五輪で感染がさらなる拡大局面に入り、島根にも影響が及ぶ懸念を示した

 さらに、第3波で生じた政府による緊急事態宣言が出た地域と、島根など感染者が少ない地域との支援の差にも言及。「著しく不公平な対応で、もう一度都が感染拡大を助長するようなイベントの開催は理解できない」と訴え、国の財源で県内飲食店への給付金を求めていくとした。

記事になっていませんが、会見では他にこんな発言も。
本当に決死の思いが伝わります。
 一方で、東京都のトップである小池都知事がこの感染拡大防止にどう対応してきたかについて、私、大きく二点、疑問疑念がある。(略)

 そして小池都知事の師弟関係というふうにおっしゃってる元都議会議員が区長として当選した千代田区長選挙、1月31日が投票日だったが、選挙期間は、1月24日から30日。緊急事態宣言の期間中であった。つまり小池都知事がstayhome、不要不急の外出自粛を強く都民に呼び掛けていた期間 、その間にこの当選した千代田区長さんのツィッターによると(小池都知事が)四回選挙応援に入っていた。(略)

 多くの人々に 法律上の義務でない要請をしている方が、ご自身の近しい方の都議から区長への転身のために四回にわたり、車に乗られ、そして街頭演説もされてる状況。都民の皆さんの外出自粛が本当に心に響いたのかどうか、課題。

 これら2点について、小池都知事から何らかの振り返りを伺ったこと、報道しかわからないが、拝見したことはない。大変不思議なことに、私が恐らくこういうことをすれば、大変なバッシングを報道機関から受けるが、小池都知事については東京都の記者クラブなんでしょうか、一切そういう 検証なり、妥当だったかどうかという問いかけは見たことがない。これはつまり、私のような身だと、間違った行動、疑念がある行動をとれば、厳しく報道機関からチェックを受けるわけだがなぜか東京都政においては そういった機能が働いてないように見受けられる。

(略)

 この二つを比較してみると今、おかれている状況は、感染を一生懸命やってきた地域がある意味、捨て置かれていると。大変厳しい、これをぜひとも改善しなければいけないと思う。

(略)

記者:知事は昨年12月頃から国や都に対して対応の改善をずっと求めてきた。が今、現在まだ変わっていない。率直にお気持ち、受け止めを。

知事:やはり人口が少ない、私自身が2年目一期。力不足もありまして、成果が出ていない。大変(ここで無言、涙?)申し訳なく思っている。
 東京都と比べて、人口が20分の1でありますけど、都知事は自民党の幹事長にも会えるし、総理にも会える。それは当然、衆議院議員としての長い実績、閣僚としての実績、都知事としての2期目の貫禄。大きな力の差を感じている。が、この差を県民の皆さんに及ばせるようではいけない

(略)

知事:組織委員会が島根県が結んでいる協定という名の契約。これは組織委員会側が、大変優位な立場にたってる 。非常にここまでやるのかというくらい、我々に裁量のない契約を結んでいる。
 その第9条に、島根県側も、相手方がこの協定に違反し、相当の機会を定めて書面で勧告したにも関わらずこれを是正しない場合は本協定を解除できるという解除規定がある。 我々も協定の内容を確認したけども、協定の内容と違う内容を強いられている内容が複数確認できた。 この解除条項を使って、島根県としてこの協定を解除していくことを考えている。
 組織委員会の皆さんからすると、言ってるだけでできやしないんじゃないかというふうに笑っておられるんで しょうけども、我々で考えている。

記者:複数の協定の内容との乖離を具体的に

知事:例えば協定上は車両の手配、聖火ランナーの輸送、回送、関係者スタッフ宿泊・移動、休憩所手配、 これは組織委員会が仕事をおこない、費用も負担するというふうになっているが、事後的に、事後に、離島については、この観点の仕事を費用負担は島根県でってくれと言われた
 トーチの回収これは離島に限らず全域で組織委員会がやるべきという協定だが島根県側でやれと。複数項目ある。
 立場が弱く、聖火リレーをさせてもらっている、させてあげている関係の協定契約である。これまで耐えがたきを堪えて、言われた対応で仕方ないと思ってきたが、そんな遠慮をしている場合じゃないというところ

(略)

記者:NHKの質問に重ねて。協定書の9条を使われる、その話は今回、五輪反対されてて、権限として聖火リレーに賛同できないと。要は9条の解除条件としてはコロナの感染拡大ではなくて、 これまでの組織委員会とのやりとりの中であった契約違反を理由に解除ということでいい。

知事:いいご指摘。第10条に天変地異等による事業の中止という規定がある。これは天変地異で事業実施が不可能、または著しく困難と認められる場合は甲は事業の一部、または全部を中止することが できると。甲は組織委員会です。そこで終わっています。

 どういうことかというと、島根県側は、天変地異があっても、やれと。甲または乙は、というそういう両方はという条件ではなくて。天変地異、島根県が大地震があってもそれを理由に中止する ということは認められていない。島根県がこの契約義務から逃れようと思ったら、この天変地異ではダメなんです。コロナではダメ。それが認められているのは組織委員会だけ。解除しかないです。

 そういう厳しい、すみません、従属的な 協定契約になっています。恐らく全都道府県同じ。恐らく経費の問題も島根県だけ求められているわけではなく、まぁ離島はあったりなかったりしますけど、離島じゃないところは全都道府県共通で求められているのではと推測。

http://oshidori-makoken.com/?p=5087
(会見の書き起こし※おしどりマコ氏サイト)


豊橋にいる私でも東京五輪は「遠くの出来事」と感じていますから、
失礼ながら、それよりも遠い島根県知事におかれては、その気持ちは更にでしょう。

昨年、東京五輪の延期が決まる直前でも、豊橋市でも聖火リレー67分に830万円の予算が計上されていました。
67分で830万円。ギリシアで中止の聖火リレーに、豊橋市はこのままお金を突っ込むか。 - 愛知豊橋市長坂なおと のblog
http://nagasakanaoto.blog.jp/200313.html 
その際、2020年3月11日時点での、市の答弁は次の通りです。
◆長坂尚登委員
(略)続いて、同じ149ページ、7項5目のスポーツ大会誘致事業費、説明欄1(2)の東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会応援事業費4,010万2,000円、(イ)東京2020オリンピック聖火リレーの開催について、お聞きします。

 まず、4,010万2,000円のうち、(イ)の聖火リレーの開催分が幾らかということ、そして、既にギリシャの聖火採火式や引継式が無観客での開催、それから、福島県で3月26日に開催されるという出発式も規模縮小となる報道がされております。ほかの日本国内や豊橋市での聖火リレーについても同様に、無観客や規模縮小、あるいは今後の動向によっては中止ということも十分に想定され得ると考えられます。それらリスクの高い事業に対して予算措置をする認識について、また、それらも踏まえて、豊橋市での聖火リレーというのは、出発式が8時45分から到着は9時52分と予定されており、およそ1時間少しということになっております。既に補正で出された負担金と合わせて、私は大き過ぎる金額と思いますが、その費用対効果に対する認識について、お聞きします。(略)


◎「スポーツのまち」づくり課長
(略)最後の東京2020聖火リレーの開催についてでございます。
 聖火リレーの開催に係る経費は、4,010万2,000円のうち、約720万円となっております。内訳は、交通規制や警備などに係る費用として、愛知県聖火リレー実行委員会への負担金約600万円市独自の安全対策のための標識作製や路面電車の借り上げなどで約120万円となっております。

 次に、規模縮小などが想定される事業に対して予算措置する認識についてでございます。
 3月4日に東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会から、聖火リレー実施における新型コロナウイルス感染症対策の基本的な考え方が示されております。その中で、聖火リレーについては実施をするが、個別の聖火リレーの実施形態については、聖火リレーを実施する当該都道府県の感染状況等を踏まえ検討することとし、具体的な実施方法は、都道府県における聖火リレー実施日の遅くとも1週間前に決定するとしております。

 こうしたことから、現時点におきましては、4月7日に万全な体制で開催できるよう予算措置を進めているところでございます。

 最後に、聖火リレーの費用対効果に対する認識についてでございます。
 東京2020オリンピックは約半世紀ぶりに我が国で開催され、聖火リレーは国内外から注目を集める一大イベントでございます。聖火リレーを開催することは、オリンピックの機運醸成やスポーツの魅力発信のみならず、市民が本市を誇りに思う気持ちが高まることにも大きな意義があるというものと認識をしております。

 このことから、今回の聖火リレーを市民の記憶に残るイベントにするため、必要な予算を計上させていただいたものでございます。以上でございます。

【豊橋市  令和2年3月 予算特別委員会  03月11日-01号】
https://ssp.kaigiroku.net/tenant/toyohashi/
そして、オリパラ関連予算(R2年度)は、全体で4870万円でした。
◆長坂尚登委員
 新年度には東京オリンピックが予定されているところでございます。しかしながら世界的な新型コロナウイルスの影響により、オリンピック、それからパラリンピックも無観客、延期、中止などさまざまな議論がされているところでございます。また、聖火リレーについても大会の組織委員会が沿道での観覧自粛を要請するなど、規模縮小や関連イベントの中止などが始まっているところです。(略)
 そこで、新年度の予算におけるオリンピック・パラリンピック関連の予算の総額について、まずお聞きします。

◎財政課長
 予算の見どころ24ページの主な事業といたしまして4,468万円、これに組織委員会への派遣に係る費用やシティプロモーション活動事業費などを加えますと約4,870万円となっております。以上です。

【豊橋市  令和2年3月 予算特別委員会  03月18日-01号】
https://ssp.kaigiroku.net/tenant/toyohashi/ 
最終的に予算の議決が行われた3月27日時点では、東京オリンピックの延期は決定していたにも関わらず、予算はそのままに通過してしまいました。
(このうち、一部1417万円については、直後の4月に減額の補正予算が示されました)



先日、豊橋市でも新年度予算の「見どころ」「概要」が示されました。
その中で、オリパラ関連では、
  • ◯東京2020 オリンピック・パラリンピック競技大会応援事業:40,467 千円
  • ◯オリパラレガシー体感プロジェクト:474千円
が予算化されています。
https://www.city.toyohashi.lg.jp/8815.htm 
このうち、聖火リレーについても、昨年と同様の金額が付いていることでしょう。

これら事業が今の豊橋市にとって、本当に必要なのか、3月の豊橋市議会でしっかりと判断して参ります。

では!