豊橋市議の長坂です。
もうすぐ市議になって丸6年です。

さて、市議1年目から取り上げていた「豊橋百科事典」の電子化。
オープンデータ化が、ようやくようやく実現しました!
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https://www.city.toyohashi.lg.jp/14682.htm 
https://opendata-east-mikawa.jp/node/2051
本当に長かった、です。

市職員を含め、ご尽力いただいた方々には感謝しつつも、
まさか豊橋市が発行した文書(書籍)のオープンデータ化に5年半もかかるとは思いませんでした。

折に触れて、質問質疑を重ねてきました。
この機会に、振り返りまとめておきます。



【平成27年9月定例会 09月08日】
◆長坂尚登議員
 おはようございます。長坂尚登です。通告に従い一般質問を行います。
 質問は大きく三つ、
  1. 『知るほど豊橋』などの電子書籍化・電子化について
  2. 将来の人口推計・児童数の更なる減少を見据えた上で、適切な小学校数について
  3. 人口減少への対応と住民意識の醸成についてです。
 まず、大きい1、『知るほど豊橋』などの電子書籍化・電子化について(略)
 さて、本質問で3種類の豊橋市の刊行物を取り上げます。事前に議長の許しを得ましたので、現物と一緒に紹介をします。(略)

 最後に、大きい1の(3)『豊橋百科事典』の電子化について
 初めに、電子化について言葉を定義します。(1)、(2)では電子書籍化としていますが、こちら(3)では電子化です。電子書籍化はISBNコードを付与し、電子書籍の流通に乗せることを意味して使用していました。

 一方、電子化は内容、主として文字情報をテキストとしてインターネット上に掲載することを意味して、以下、電子化という言葉を使います。

 さて、こちらの豊橋百科事典も非常にすぐれた刊行物です。私が前職で豊橋のまちなかマップを作成した際、何度も参考にしました。例えば、名所旧跡や寺社仏閣の由来やいわれなどについて、インターネットではなかなか情報が出てきません。そのとき一定のオーソライズがされている、豊橋百科事典の情報がとても役に立ちました

 しかし、まず重い、そして使いにくいという難点もありました。全845ページの百科事典ですが、うち「とよ」で始まる項目が49ページあります。例えば、豊橋市役所と調べるのに市役所で引くのか、それとも豊橋市役所なのか迷います。このような課題もインターネット上にテキストとして掲載することで持ち運びの必要がなくなります。検索性も圧倒的に向上します。これらを踏まえ、豊橋百科事典の電子化についてお考えをお聞かせください。



◎文化市民部長
 それでは、大きな1の(3)豊橋百科事典の電子化についてでございます。
 豊橋百科事典は本市の歴史、文化、自然を初め市政全般についてわかりやすく解説した手引書で、市勢施行100周年を契機に、平成18年に発刊し、現在も販売しているところでございます。

 本事典の電子化につきましては、本市の情報、魅力を広く発信することにもつながり、大きな意義があるものと認識しているところでございます。
 電子化によるインターネットでの公開は百科事典の記載内容を広く公衆に送信することとなり、二次利用に当たりますことから、今年度まずは著作権等の権利関係について、一定の整理をしてまいりたいと考えております。以上でございます。



◆長坂尚登議員
 お答えいただきました。
 大きい1、知るほど豊橋などの電子書籍化・電子化について、(1)、(2)、(3)まとめて話します。

 ふるさと再発見ガイドブック「知るほど豊橋」、Welcome to Toyohashi、豊橋百科事典、三つとも前向きなお答えで、とてもうれしく存じます。
 いずれも今年度、あるいは来年度中に何らかの動きがあるようで楽しみにしております

 また、Welcome to Toyohashiと同じく、豊橋百科事典も市制100周年での発刊ということですので、ぜひ同様に110周年にあわせた御検討もお願いいたします

 外へ向けての発信にとどまらず、地元の方々が改めて豊橋の魅力を知る、文字どおりふるさとを再発見する方がふえることにもつながります。今回、豊橋ゆかりの偉人を生かした教育について質問される議員もいらっしゃるように、このような電子的な公開は、子どもたちの郷土学習などにも役立ちます。特に豊橋百科事典は、児童一人一人が持つことは金銭的にも重さ的にも現実的ではありません。そのような視点からも、ぜひ実現をよろしくお願いいたします

 また、今回この3種の刊行物に絞りましたが、既に多くの資料がPDFなどで市役所サイトで公開され、大変役立っています。全部局について、今後このような刊行物も電子的な公開を前提に、事前に著作権などの了承を得るなどして事業に当たることを望みます
 以上で大きい1、知るほど豊橋などの電子書籍化・電子化についての質問を終わります。2回目はありません。
~1年半後~

【平成29年3月予算特別委員会 03月16日】
◆長坂尚登委員
 続いて、予算概要説明資料55ページ、オープンデータビジネス創出事業4,893万円についてお聞きします。

 予算の見どころの14ページには、上のイラストの方に、オープンデータをつくる、ためるとあります。オープンデータの取り組みについては、この部分が最も重要だと思われます。どれだけ市役所にあるデータを使いやすいように整理して公開できるかということです。これは必ずしも数値データだけではありません。昨年度の平成27年9月の定例会で、知るほど豊橋、外国人向け市勢要覧、豊橋百科事典で、電子化・電子書籍化についてお聞きしましたが、これらもオープンデータに含まれるということでよいでしょうか。



◎産業政策課長
 知るほど豊橋、外国人向け市勢要覧、豊橋百科事典につきましては、今後写真等の公開や著作権など、それぞれ課題を整理しながら取り組み可能な部分においてオープンデータ化を進めるべく、情報企画課やデータ所管課等と連携してまいりたいと考えております。(略)

 いずれにいたしましても、本事業におきましては、市民や企業など広くオープンデータの活用を促進するため、取り組み可能な公的データから速やかに公開できるよう、関係課とともに協議連携しながら進めてまいりたいと考えております。以上でございます。



◆長坂尚登委員
 お答えいただきました。
 繰り返しになりますが、オープンデータで最も重要なものは、オープンデータをつくる、ためるという部分です。有用なデータが整理されて集まれば、言うなればそこにビジネスチャンスのにおいがするのであれば、おのずと利活用が進んでいくものではないかと思われます。なので、まずはしっかりとデータの整備に努められてください。とても期待しています。
~1年後~

【平成30年3月 予算特別委員会 03月19日】
◆長坂尚登委員
 (略)予算説明書319ページ、10款4項4目図書館費、1(6)(エ)図書館デジタルアーカイブ整備事業費についてお聞きします。
 予算概要説明資料67ページですけれども、こちらのほうには、図書・地図などの貴重な郷土資料について、インターネット上で閲覧可能にするためにデジタル化を実施というように書かれております。

 私、過去に一般質問あるいは委員会での質疑などで豊橋百科事典のデジタル化、テキストベースできちんと検索できるような形で公開してほしいということを、何回か聞かせていただいているのですけれども、この百科事典がここでいうところの郷土資料というところに含まれるのかというところも踏まえながら、新年度、デジタルアーカイブ整備事業の中で、そもそもこの対象となっているものはどういうもので、どのぐらいの数があって、どういうことをやっていくのかということについてお聞きいたします。



◎図書館主幹
 本事業は、図書館が所蔵する貴重な郷土資料を、市民が自宅で閲覧でき、かつ現資料を保存する目的で図書館振興財団の支援を受け、資料のデジタル化をするものです。
 今回、新たにデジタル化をする資料は、橋良文庫の郷土和装本約400点を初め、郷土図書、絵図、地図、吉田初三郎の豊橋鳥瞰図、平和展の目録など、総数約460点です。

 このうち、和装本を除いた資料と、既にデジタル化してある豊橋百科事典などの郷土図書や戦前の写真等もあわせ、約150点の資料をホームページ上で、平成31年度から公開する計画です。
 具体例といたしましては、江戸時代の吉田藩士絵図、屋敷図と戦前の豊橋市街図を現在の地図と重ねて表示させたり、豊橋の歴史の本文をデジタルテキスト化して、パソコン等でキーワード検索できるようになります。以上でございます。



◆長坂尚登委員
 お答えいただきました。
 非常にたくさんの点数のものがデジタル化され、かつそれが公開されるということで、とてもうれしいし、よいことだなというように思います。
 また、いわゆる古地図と現代の地図というのを重ね合わせて見られるようになったりもするということで、まち歩きなども楽しくなるのではないかなというように思います。

 そこで、2点目としてお聞きしたいのは、先ほど文化財のことでお聞きしたときに、発掘調査の記録などを残して、報告書などを作成しているということをお聞きしております。報告書についても、かなりの数のものが今あるのではないかというように思いますけれども、やはりこのような文化財の発掘調査の報告書などというのも、貴重な郷土資料などではないかなというように思います。(略)
~半年後~

【平成30年9月 決算特別委員会 09月21日】
◆長坂尚登委員
 続いて、同じ産業創出費の中から、1の(8)オープンデータビジネス創出事業費についてです。
 予算特別委員会にて次のような答弁をいただいております。「知るほど豊橋、外国人向け市勢要覧、豊橋百科事典につきましては、今後、写真等の公開や著作権など、それぞれ課題を整理しながら、取り組み可能な部分においてオープンデータ化を進めるべく、情報企画課やデータ所管課等と連携してまいりたいと考えております」これについての平成29年度の取り組み状況と成果、効果についてお聞きします。



◎産業政策課長
 続きまして、オープンデータビジネス創出事業の平成29年度の取り組み状況と成果についてでございます。
 知るほど豊橋、外国人向け市勢要覧、豊橋百科事典につきましては、情報企画課やデータ所管課とも協議を行っておりますが、この3点に限れば、オープンデータ化、つまり目に見える成果には至っておりません。これまでの写真等の公開や著作権の課題などもありますが、オープンデータ化では、データをいかに使いやすいように整理するかが重要と考えております。そうしたことを踏まえ、今後はデータの整理をする中でそうした課題にも取り組みながら、ほかのデータにつきましても収集してまいりたいと考えております。



◆長坂尚登委員
 続いて、オープンデータビジネス創出事業についてです。
 先ほど述べたもののオープンデータ化とかデータの公開については都度都度お聞きしているのですが、スピード感に欠けて、少し遅々としているというように認識しております。いきなり100%の二次利用が可能な状態でなくても、現在許される範囲から徐々に広げることを前提に、順次かつ早急にオープンデータ化に努めていただきたいというように考えます。
~半年後~

【平成31年3月 予算特別委員会 03月18日】
◆長坂尚登委員
 続いて、329ページ、4項社会教育費、4目図書館費、説明欄1の中央図書館事業費、(8)の(オ)図書館デジタルアーカイブ整備事業記念行事の開催に関連してお聞きします。平成30年3月の予算特別委員会にて、この図書館デジタルアーカイブ整備事業にて、豊橋百科事典のデジタル化、テキストベースできちんと検索できるような形で公開してほしい旨などをお聞きし、次のような答弁をいただいております。既にデジタル化してある豊橋百科事典などの郷土図書や戦前の写真等も合わせ、約150点の資料をホームページ上で平成31年度から公開する計画ですということでした。また、今後、埋蔵文化財調査報告書等のデジタルデータ化されている郷土資料を、次のステップとして検討していきたいという御答弁もいただいています。
 そこで、これらの進捗、検討状況を踏まえた新年度の取り組みについてお聞きします。



◎図書館長
 デジタルアーカイブ整備事業についてでございます。
 この事業は、平成30年度中に資料のデジタル化作業が終了する予定でございます。デジタル化した資料としましては、「とよはしの歴史」など郷土図書や地図、橋良文庫の和装本や市指定文化財の吉田城絵図などがあります。特筆されるのが、江戸時代の吉田城絵図や戦前の地図と現代地図が重ね合わせられる点で、タブレットの位置情報を公開すれば、現在どの位置にいるかを把握することができます。6月には、とよはしアーカイブとして、豊橋百科事典などの郷土資料を含め、図書館ホームページを通じて公開する予定となっております。また、公開に合わせてシンポジウムや講演会を開催し、周知を図る予定でございます。(略)



◆長坂尚登委員
 続いて、デジタルアーカイブ事業についてです。
 ようやく、豊橋百科事典のテキストデータが公開になるということでうれしく思います。先日、景観計画に関する委員会で、豊川や石巻山が広く校歌に歌われているという御答弁をいただきました。これを調べようと思ったのですけれども、なかなか難しいんですね。校歌がネットに出てこないんですよ、歌詞が。話題の豊橋市歌や消防団歌、そして各学校の校歌等も豊橋というまちを知る重要な郷土資料ではないかなというように思います。期待しております。
~1年後~

【令和2年3月 予算特別委員会 03月18日】
◆長坂尚登委員
 続いて、321ページ、10款4項4目の図書館費、説明欄1(6)の(ウ)デジタルアーカイブ事業費についてお聞きします。
 これまで定例会や委員会で、たびたび豊橋百科事典のテキストデータや、それから埋蔵文化財調査報告書などの郷土資料のデジタル化についてお聞きし、また答弁をいただいております。そこで、デジタルアーカイブ事業のこれまでの取り組みを踏まえた上で、今後の方向性や新年度の取り組みについてお聞きします。



◎図書館長兼まちなか図書館開館準備室長
 昨年6月に、江戸時代の絵図などの郷土資料をデジタル化して公開したとよはしアーカイブは、公開後4か月でアクセス数が10万回を超えるなど、多くの方にご利用いただいております。

 今後の方向性といたしましては、とよはしアーカイブの持つ高詳細な画像提供や360度閲覧可能という機能を生かし、図書館が所蔵する資料の中でも特に貴重な郷土資料を初め、美術博物館の絵画など、ほかの施設が所蔵する貴重な資料についても順次公開していきたいと考えております。

 新年度の取り組みといたしましては、羽田八幡宮文庫の旧蔵資料の中から、今年度に本物と確認されて話題となった織田信長や豊臣秀吉、徳川家康といった武将の書簡や、後奈良天皇、後陽成天皇の宸翰などをデジタル化して公開するほか、美術博物館の所蔵する絵画や歴史資料についても公開をしていく予定です。

 なお、豊橋百科事典のテキストデータや埋蔵文化財調査報告書につきましては、これらを作成した所管課におきまして、現在、デジタルデータのチェックや公開に向けた資料のリストアップなど、デジタルデータの公開に向けた準備が進められております。以上です。



◆長坂尚登委員
 お答えいただきました。
 まず、しっかりとこれらをデジタルデータ化していただいて、広く使っていただけるようにしていただきたいとともに、これを広く使っていただくためには、検索したときにこの情報がひっかかってくるか、検索結果の画面に表示されるかというのは、非常に重要だというように思っております。もちろん、これはテキストということもございますし、それから最近、画像検索というものもございますので、こういうところにしっかりと探したい人が見つけられて、広く使っていただけるような状態になるように利便性向上のため、そちらにも努めていただければと存じます。
~1年後~

ようやくオープンデータ化・公開しました!
https://www.city.toyohashi.lg.jp/14682.htm 
https://opendata-east-mikawa.jp/node/2051
ぜひご活用くださいませ!

では!