豊橋市議の長坂です。
記者会見したことありません。

さて、3月1日の定例記者会見にて、
佐原市長がユニチカ案件について発言されたようです。
豊橋市から無償で譲り受けた土地を売却した大手繊維メーカー「ユニチカ」に63億円の損害賠償を請求するよう佐原光一市長に命じた先月8日の名古屋地裁判決をめぐり、佐原市長は1日の定例記者会見で控訴理由を説明し、賠償を請求できる立場にないとの認識を示した。

佐原市長は「基本的に訴訟の内容については裁判の中で主張し争うことだと思うので、いまここで話すことが適切だとは思っていない」と前置きしつつ、判決について「戦後の復興期の豊橋地域の経済を支えてもらった大日本紡績(ユニチカの前身)の誘致の思いについての解釈は、私たちの主張が正しいと信じているので、控訴審の中で改めて説明し判断を仰ぎたい」とした。

その上で「我々は(損害賠償を)請求できる立場にないと判断している」と説明。「(すでにユニチカに)あげてしまった、向こうの所有になったものを改めてくれとは言えない」と弁明した。

「賠償請求できる立場にない」 | 東日新聞
http://www.tonichi.net/news/index.php?id=66349
裁判所が請求を「命じた」ので、もちろん今の市長は「請求できる立場」にはあります。
(というか「請求しさない」と命じられています)
ぼくの力不足なのか、市長の論理はぼくの理解を超えています。



豊橋市議会では、来週3月6日(火)から一般質問が始まります。
一般質問とは、議員が最大1時間、市政について何を聞いてもいい時間です。

もちろん「何でも」では、対応する市役所も困るので、1週間前に「通告」という
質問の小見出しのようなものを提出するルールになっています。

その「通告」の一覧が、出ました・・・が、ざんねんながら、
1年半前の選挙のとき、佐原市長を応援していた「市長派」の
自民党・公明党・まちフォーラム(民進系)らの議員は、
このユニチカ案件について質問せず(まだ)静観するようです。

9月にこんなブログを書きました、
「イエスマン」ではない。豊橋で働く二元代表制。
http://nagasakanaoto.blog.jp/170914.html
豊橋には、まちの未来を真剣に憂う議員がたくさんいる。
http://nagasakanaoto.blog.jp/170927.html
しかし、今回は(まだ)山は動かなさそうです。



質問の通告一覧は、こちらで公開されています。
http://www.city.toyohashi.lg.jp/item/9872.htm
ユニチカ案件の質問をするのは、ぼく含め3人です。

3月6日(火)
4 斎藤 啓 議員
2 ユニチカ跡地問題について
(1) 控訴するとの判断に至った理由について
3月7日(水)
10 鈴木みさ子 議員
3 「ユニチカ跡地問題」について
(1) ユニチカ(株)作成の平成26年10月9日付け豊橋市長宛ての文書について
 ア 同文書をどのように受け取ったのか伺う。
 イ 同文書中の4項目に対する認識と対応について
「ユニチカ(株)作成の平成26年10月9日付け豊橋市長宛ての文書」とはこちらです。
160510_05

3月8日(水)
12 長坂尚登 議員
6 ユニチカ跡地に関する経緯・見解・今後と、佐原市長の市政運営の在り方・責任について

(1)平成28年5月総務委員会の前副市長の答弁で、「佐原市長も、早川市長の答弁、またユニチカの誘致の経緯や多大なる貢献などを踏まえ、弁護士から専門的な意見も聞き、平成26年10月29日にユニチカの社長が来訪した折に、今後、敷地の売却、開発が進められる中で、市の要望をしっかりと伝え」とある。住民訴訟第一審の判決文にある「本件覚書」「本件契約」「本件協議書」等を踏まえ、平成26年10月29日より前に、『ユニチカ社が、本件契約上、豊橋市に対して当該土地を返還する義務を負っていない』旨の弁護士の意見を聞いていたという理解でよいか。もしそうでないならば、この際の「弁護士からの専門的な意見」の具体的な内容について

(2)上記の前副市長答弁のうち「市の要望をしっかりと伝え」に関して、平成26年10月29日とこれまでにユニチカ社に伝えてきた要望の具体的な内容について

(3)平成30年2月20日の記者会見について、豊橋市はユニチカ社の「弁護士と協議し、控訴を決めた(東日新聞)」と、翌日報じられた。先にユニチカ社は独自に控訴方針を出したが、豊橋市とユニチカ社の弁護士との協議の内容と、協議の必要性について

(4)平成30年2月16日の市長記者会見について「判決の争点に関する記者からの質問には『私は専門家ではないので、控訴の時に専門の先生(弁護士)に尋ねてもらったほうが間違いないと思う』と返答を避けた(東日新聞)」と、翌日報じられた。今後市長自らが弁護士も交え、判決についての認識と、控訴判断の理由・意図について、市民に対してわかりやすく説明し、質問に答える機会について

(5)ユニチカ跡地に関する経緯と判決を踏まえ、市長がこれまで故意・意図的に市の利益を逸するようなことは一切ないと明言できるかについて
残念ながら、本会議はまだYouTube対応しておらず、
ネット中継がウインドウズのメディアプレーヤーなのですが、

初日(6日)だけはエフエム豊橋で中継をするので、
スマホアプリなら、どこでも聞くことできます。
https://play.google.com/store/apps/...tees_843fm(グーグル・アンドロイド)



もちろん、豊橋市政はユニチカ案件だけではありません。
他議員の気になる質問をピックアップ。

3月6日(火)
1 古関充宏 議員
3 本市における人口減少に対応した学校の在り方について
(1)少子化、人口減少社会に対応した活力と魅力ある学校づくりの認識について
(2)人口減少社会における本市の適正な学校数・校区の在り方について
市議36人のうち21人を占める自民党の代表質問で、学校数の話が出てくるとは、
この話題に先陣を切ったぼくとしては感慨深いものがあります。
どういうスタンスからの質問か見極めないと行けませんが、今回いちばんの注目質問です。
また、質問までしなくても、話のどこかでユニチカについて触れるかも聞き耳をしっかり立てます。

4 斎藤 啓 議員
3 Bリーグ、(株)フェニックスと市との関わりについて
(1)総合体育館が三遠ネオフェニックスのホームアリーナの指定となった経緯について
(2)Bリーグと(株)フェニックスに対する市としての位置付けについて
ユニチカの質問もする斎藤議員。
既に(株)フェニックスと豊橋市で「アリーナに関する約束などない」旨の答弁を、
先日の総務委員会で得ています。
何か勝算あっての質問か、新しい話が出てくるのか、気になります。


3月7日(水)
8 星野隆輝 議員
2 子どもの自立を促し、健やかな成長を支えるための学校教育における取り組みについて
(2)性に関する保健教育の現状と課題について
ぼくもセクシャルマイノリティーに関する質問を議会でかなり聞いているので、
その観点から気になる質問です。


3月8日(木)
11 豊田一雄 議員
2 新公会計制度における純資産変動額の改善について
(2) 早急な対応が必要と思われる純資産変動額改善策について
 ア 高額納税者(法人、個人)確保の方策について
 イ 学校大規模改修を活用する公共施設の複合化推進について
「高額納税者」については、ものすごくド直球なのが出てきたと、どんな答弁が出てくるのかとても関心があります。
「公共施設の複合化」も、避けたいけどもう避けられない課題で、
しかも「推進」とまで書いてあるので、推せる質問です。

15 尾崎雅輝 議員
2 プロポーザル方式等の公開審査について
(1)プロポーザル方式の審査方法について
(2)評価委員会の審査の公開について
残念ながら新アリーナの公募審査は「非公開」でやるようですが、
ぼくも企画提案型(≒プロポーザル方式)の事業者選びは、
特に関心の高い施設について、公開型が望ましいと考えています。



というわけで、1年1番の繁忙期である3月定例会がスタートしました。
体調(主に花粉症とインフルエンザ)に気をつけて、
月末までたくさん質問して、職務を全うしたいと思います。

では!

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