豊橋市議の長坂です。
フラワー・バレンタインを推奨しています。

さて、チョコレートメーカー「GODIVA」が2月1日の日経新聞に掲載した広告が話題です。
「日本は、義理チョコをやめよう。」ゴディバジャパンの思い切った新聞広告が多くの人たちの共感を呼んでいます
https://youpouch.com/2018/02/01/489264/

ゴディバの新聞広告『日本は、義理チョコやめよう。』に反響の声続々!! 「ホントそう」「義理はいらない」など
https://rocketnews24.com/2018/02/01/1015136/

「義理チョコをやめよう」ゴディバのバレンタイン広告に賛否の声 狙いは?
https://www.buzzfeed.com/jp/harunayamazaki/godiva-girichoco
日本は、義理チョコをやめよう。」と題されたこの広告は、
ゴディバジャパン株式会社 代表取締役社長 ジェローム・シュシャン
という署名付きで出されています。 以下、全文です(太字下線は筆者に依る)。
日本は、
義理チョコをやめよう。

バレンタインデーが嫌いだ、という女性がいます。
その日が休日だと、内心ホッとするという女性がいます。
なぜなら、義理チョコを誰にあげるのかを考えたり、
準備をしたりするのがあまりにもタイヘンだから、というのです。
気を使う。お金も使う。でも自分からはやめづらい。
それが毎年もどかしい、というのです。

それはこの国の女性たちをずっと、
見てきた私たちゴディバも、肌で感じてきたこと。
もちろん本命はあっていいけど、義理チョコはなくてもいい。
いや、この時代、ないほうがいい。そう思うに至ったのです。
そもそもバレンタインは、純粋に気持ちを伝える日。
社内の人間関係を調整する日ではない。だから男性のみなさんから
とりわけそれぞれの会社のトップから、彼女たちにまずひと言、
言ってあげてください。「義理チョコ、ムリしないで」と。

気持ちを伝える歓びを、もっと多くの人に楽しんでほしいから、
そしてバレンタインデーを、もっと好きになってほしいから、
愛してる。好きです。本当にありがとう。そんな儀礼ではない、
心からの感情だけを、これからも大切にしたい私たちです。

ゴディバジャパン株式会社
代表取締役社長
ジェローム・シュシャン

バレンタインデーを、好きになってください。
GODIVA


「義理チョコ」に負担を感じる女性がいること、わかります。
だから「義理チョコをやめよう」という趣旨は理解できます。

でもそれは贈り主が決めればいいのでないでしょうか?

ぼくが小学生のときくらい25年ほど前のバレンタインデーは、
1年で1日だけ、女性から告白していい日。女性が積極的になれる日
当時はそんな日だった気がします。

「義理チョコ」であれ「本命」であれ、この日、ぼくたちは待ちの姿勢。
「チョコ頂戴」なんて、恥ずかしくてとても言えません。

「義理チョコ(文化)」という存在自体も、「バレンタインチョコ」と同じく、
女性自身と、彼女たちに影響を与えた製菓メーカーなどのマーケティングに依るものでしょう。

そんな「女性が積極的になれる日」に「女性たち自身がつくり出した文化」を、
否定するのに「男性のみなさん」を持ち出すのは、あまりじゃないでしょうか、
日本の女性をずっと見てきたというゴディバさん?

ぼくは広告テキストを「女性に向けたメッセージ」だと思って読み進めていたので、
いきなり「男性のみなさん」と出てきたときには面食らいました。



続いて「会社のトップ」から、義理チョコ文化をなくすように求めていますが、
なんと言えばいいのでしょう?「義理チョコ、ムリしないで」??

このご時世、聞かれてもいなければ、こわくて言えません。

「義理チョコ、ムリしないで?」
⇒「チョコは全て本命とみなす?」
⇒「義理チョコじゃなくて、本命よろしく」
⇒セクハラ!!

こんな風に思われてしまうのではないか。クビになってしまう。
男性の側からバレンタインの話をするのは、そのくらいセンシティブです。

それとも昔の小学校みたいに
学校に関係ないものは持ってきてはいけません!
と言うのでしょうか、会社のトップが。



だいたい「義理チョコ」をやめたとしても、
これは「友チョコ」です。とか「お礼チョコ」です、とか言って、
一部が「非本命」チョコを持ってくるじゃないですか、きっと。

チョコでも、旅行のお土産でも、バレンタインじゃなくても、
男女関係なく、贈り物をいただいたら、良い感情を抱くのが通常です。
そしたら周りが「あぁ、やられた」「先を越された」ってなって、
他の人も「お礼チョコ」を持ってきて、結局それが蔓延するじゃないですか。
バレンタインがある限り。

いやちがう。それだけじゃない。
義理チョコがあるから、「本命」が成立するんですね、きっと。
木を隠すなら、森の中に隠せ
本命だけでは渡しにくいから、義理をバラマキつつ、そこに本命をそっと忍びこませる。
パッケージは同じでも、意中の人には手紙が入っているとか(想像ですけれど)。

その奥ゆかしさが日本の「義理チョコ文化」を生んだかもしれません。
「義理チョコという言い訳」ですかね。



ぼくがまだ若き社会人のとき、男性ですが、
会社で「義理チョコ」を配っていたことがありました。
そしたら、ある先輩女性から、

「私いらない。こういうの好きじゃないから」

とビシっと言われました。
一瞬、「えっ・・・(そこまで言わなくても)」と思いましたが、
あとから、「や、やっぱ、かっこいいかも」と。

こういう女性が増えればいい。

その先輩は、アメリカの大学を出て、
自身の「エンジニア」という学位に誇りを持ち、
外資系企業で働いていました。



ぼくはチョコをいただくことはほとんどなく、
いただいても仕事柄「お返し」ができません。

しかし、うちの父は女性が多い職場だったこともあり、
ぼくが小学生くらい、父が40前後のときには、
大量のチョコを持って帰ってきていました。

それは息子3人などを中心に消費されていたのですが、
大変だったのは母と家計。

1か月後には、それぞれの人×チョコに合わせた「お返し」を
きちんと用意して、母は常々こう言っていました。

「今はいいわね。
 私が若いときはホワイトデーなんてなかったからあげっぱなし」



最後にポジショントークをひとつ。
ぼくは「義理チョコ」応援します。
がんばれブラックサンダー!
180202_180113_183855
※ブラックサンダーは、豊橋産です。

あと、豊橋は花の街でもあります。

では!