豊橋市議の長坂です。
元・希望の塾生です。

さて、希望の塾を運営する政治団体「都民ファーストの会」、
平成28年の収支報告が情報公開されました。
小池百合子・東京都知事による政治塾を運営するため、2016年9月に設立された政治団体「都民ファーストの会」が、塾の受講料などで計1億6800万円を集めていたことがわかった。16日に都選挙管理委員会が公開した政治資金収支報告書で明らかになった。

 - 都民ファースト、塾の受講料収入で1.6億円 収支報告:朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/articles/ASKCG7RPNKCGUTIL07W.html
本ブログにて今年1月に推計し、1億8400万円とした収入については、当たらずしも遠からず。
 受講料収入はどの程度かと考えると、
  • 一般男性     5万円
  • 女性応援特別価格 4万円
  • 学生応援特別価格 3万円(25歳以下)
学生がどの程度いるか不明であり、少数と考えられるからこの影響を考えず、
塾生が約4000名、女性4割・男性6割の報道を参考にすると、
  • 女性 約1600名 x 4万円 = 6400万円
  • 男性 約2400名 x 5万円 = 1億2000万円
合わせて、1億8400万円です。
http://nagasakanaoto.blog.jp/170121.html
一方で、注意して見ないといけないのは、今回の収支報告は、
平成28年1月~12月のもので、希望の塾(第1期)が完了した、
今年3月までの全て(特に費用)が含まれているというわけではないということです。



それを踏まえて、平成28年の収支報告書はこちらです。
171117_28teiki-to_248s_01
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これは東京都(選挙管理委員会)のサイトで公開されており、誰でも見ることができます。
上記の画像は私の判断で、一部の情報を伏せましたが、全文は下記にて公開されています。
http://www.senkyo.metro.tokyo.jp/organization/shuushihoukoku-syokan/shikin20171116/sonota-to-20171116/

わかりやすいようにまとめると、次のようになります。
(千円以下四捨五入)

収入:1億6881万円(全額が「希望の塾」事業による)

支出:919万円
・人件費:234万円
・備品・消耗品費:46万円
・事務所費:89万円
・組織活動費(交通費・詳細不明):104万円
・宣伝事業費(HP作成費):35万円
・その他事業費:273万円
 - 会場警備代:186万円
 - 中継技術費:17万円
 - 託児所費:58万円
 - 中継設定変更工事費:9万円
 - その他支出:3万円
・その他経費:130万円
 - 弁護士顧問料:120万円
 - 社労士顧問料:10万円

収支差額:1億5961万円(平成29年へ繰越)

この繰越1億5961万円については、先の朝日新聞記事に、このように記載があります。
繰り越した資金の使途について、今年7月の都議選の選挙活動資金に使ったかどうかなど、都民ファーストの会に質問した。同会は代理人弁護士を通じて「17年には受講料以外の収入もあり、判断するのは難しい。(来年公開される)収支報告書で確認してほしい」と回答した。
僕も受講料の5万円を払いましたが、当初より当然に、
この7月の都議選で使われると思っていましたので、
選挙活動資金に使われていたとしても、反対の気持ちはありません。

尤も、現在の小池知事や都民ファーストの会の状態は、
とても残念だと思っていますが。



気になるのは、会場費や講師謝礼などが費用に表れていないことですが、
これについては、次のような記事を見つけました。
「会場賃貸料」や「講師謝礼」など運営に必要とみられる経費は含まれていない。

 これについて、都民ファーストの代理人弁護士は「この点を含めた支出については17年に入ってから行っているため、16年分収支報告書には記載していない」と回答した。
https://mainichi.jp/articles/20171116/k00/00e/010/258000c
ということで、あと1年座して待ちたいと思いますが、
今の報道の向きを見ると、収入のほとんどである1億5961万円の繰越額に
どうしても目が行ってしまうので、「希望の塾」事業に関するところだけは、
一旦締めて、先に公表するのがいいのではないかとも思ってしまいます。



個人的に気になっているのは「都民ファーストの会」と「希望の党」とで、
お金のやり取りがあったかどうか、つまり、希望の塾の受講料が、
この度の解散総選挙の選挙活動資金になったかどうかですが、
これこそ、あと1年座して待つしかなさそうです。

総選挙と言えば、余談ですが「日本ファーストの会」を立ち上げ、
「輝照塾」を始めた、前・衆議院議員となってしまった若狭勝さん。
若狭勝氏の政治塾「輝照塾」たった1回開催で終了か https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/201710250000218.html
落選直後には、こんな観測記事も出ましたが、再開されるということ。
 若狭氏の議席とともに立ち消えかと思われていた政治塾が、18日に再開される。

 「選挙で大敗し、私も政治活動からは一旦退くと公表した。しかし、塾生一人一人に問い合わせた結果、半数以上が勉強を続けたいと希望してくれた。その声に勇気づけられて、再開することを決意した」

 輝照塾は小池氏の国政進出に備え、衆院選の候補者発掘を目的に設立。197人の塾生を集め9月にスタートした。しかし、衆院の早期解散で中断し、若狭氏も落選。全6回、5万円の受講料を払った塾生が宙に浮いてしまっていた。

 若狭氏は塾生全員に今後の意向を確認したところ、約110人が塾の継続を希望。希望しなかった塾生には初回受講料などを除いた金額を返金し、18日に第2回講義を開くことになった。

 - 学び直しの季節かも…「希望の党」分派が塾乱立 若狭氏、「輝照塾」継続宣言 - SANSPO.COM
http://www.sanspo.com/geino/news/20171117/pol17111705010001-n1.html
こうなってくると、不思議と応援したくなる気持ちが芽生えるのが人情なのでしょうか。
しかも、未受講分は返金されるという誠実な対応。

逆に追加募集はされないのでしょうか。

では!