豊橋市議の長坂です。
豊橋市議会真っ最中です。

さて、ぼくは「◎◎目線」という言葉が好きではありません。
特にその「◎◎」当事者の本人が言うべきではない、
自らの価値を下げる言葉と思っています。

そんなことを考えていたのは、議会に際して、
ある質問について、市の担当職員と意見交換をしていたときです。
具体的に言えば、JK広報室に関する質問ですが、
ぼくは若者「目線」だから価値があるのでなく、
若者「主体」の取り組みだから、価値があると思っています。


と言っても、「◎◎目線」に価値があるときもあります。
それは「◎◎」自身が少数派、もっと言えば「異物」となる
環境に身を置いたときです。

例えば、学生同士で話しているときに、
「若者目線」なんて、ほとんど価値がないでしょう。
なぜなら、周りもみんな若者ですから。

けれども、仮に同じ意見であっても、
周りがおじさんばかり、お年寄りばかり、
あるいは、中高生ばかりの環境では、
その意見は「新鮮な」意見として、
傾聴に値するものとなる可能性がグーンと上がります。



そんな中、NHKの番組内でこんなやり取りがされていました。
IT業界から転職 志賀健さん(48)
「改めまして志賀でございます。よろしくお願いいたします。」

早速、販売戦略会議に参加。社員が現在の主力商品である健康食品の説明をしていると…。

IT業界から転職 志賀健さん(48)
「これ、違いなんですか?」

社員
「きんすう。」

IT業界から転職 志賀健さん(48)
「なんですか、“きんすう”って?」

社員
「ビフィズス菌の菌の数。どのくらい商品の中に入っているか。」

IT業界から転職 志賀健さん(48)
「もう2度と言いませんけど、マジっすか。わかりづら。」

IT業界から転職 志賀健さん(48)
「40何年間生きていて、菌の数、気にしたことないですわ。」

社員
「そらそうだよね。」

IT業界から転職 志賀健さん(48)
「(菌が)ガーって寄っていくビジュアルってゲームなんですよ。」

社員にとっては新鮮すぎるコメントばかり。

同僚
「今までにない人物だと思います。」

「ひと言でいうと、どういう人物?」

同僚
「宇宙人。」
たぶん多くは「菌数!!」ではなく、
志賀さんの「きんすう??」と同じ意見。

そんな、ありきたりの意見にも関わらず、
この志賀さんの意見に価値があるのは、
周りがみんな「菌数!!」という環境だから。

この場において、志賀さんの意見は異物。
だから、価値がある。



となると逆に自分の価値を上げたければ、
自分が「異物」となる環境、
周りに自分とは違う人達がいる環境に、
身を置けばよいのかもしれない。

自分の意見・考えの相対的価値が上がる、
自分が少数、「異物」となる場所へ。
それは居心地のいい環境ではないかもしれないけれども。



そして、もう少し大きな範囲で見れば、
違う価値観と違う価値観がぶつかるところに、
変化や進歩が生まれるならば、
組織や周りの環境に馴染んでしまいそうになったら、
別の環境に動く人たちが、世の中に一定数いれば、

社会の変化は、もっと加速されるかもしれない。

では!