豊橋市議の長坂です。
数字(整数)をいじるのが好きです。

さて、「希望の塾」選抜試験の結果が、1月20日に発送されるということで、
少なからずやきもきしていたのですが、
1月7日(土)の「都議選対策講座」「政策立案部会」筆記試験を受験された皆様へ
本日1月20日(金)、「都議選対策講座」の合否結果を、申請された住所へ普通郵便で投函いたしました。
合格者は、通知に記載されている手続きを進めて下さい。
25日(水)までに合否結果が届かない場合には、希望の塾HP「お問い合わせフォーム」より事務局へお問い合わせください。

「政策立案部会」につきましては、非常に多くの皆様からご応募をいただきましたため選考に時間を要しており、本日結果を投函できませんでした。週明けの合否結果投函となりますので、ご了承ください。
「政策立案部会」の合否結果は、投函次第、改めてHP・メールにて通知いたします。

ご理解ご協力の程宜しくお願い致します。
https://koikejyuku.tokyo/
というわけで、週明けまで延命されました。

さてさて、希望の塾は5万円の受講料に対し、約4,000名の塾生ということで、
「ボロ儲け」みたいな記事をよく見るのですが、はたしてそうでしょうか・・・

今回、「支出」の面についても、僕なりに試算してみました。
ちなみにタイトルの「フェルミ推定」とは、
実際に調査するのが難しいようなとらえどころのない量を、いくつかの手掛かりを元に論理的に推論し、短時間で概算することを指す。(略)

名前は物理学者であり1938年のノーベル物理学賞を受賞したエンリコ・フェルミに由来する。(略)

フェルミ推定はコンサルティング会社や外資系企業などの面接試験で用いられることがあるほか、欧米では学校教育で科学的な思考力を養成するために用いられることもある。
https://ja.wikipedia.org/wiki/フェルミ推定
ですが、ぼくが今からするのは「フェルミ推定」に及ばない、「試算」です。
ちょっと、かしこぶりたくて、「フェルミ推定」なんて言っちゃいました。ごめんなさい。



さて、見える範囲で、希望の塾には次の2つの支出があります。

◎講義の運営
◎試験の実施

更に、細かく分けると次のようになります。

◎講義の運営
 - 会場費
 - 送料
 - 講師費用
 - 人件費
 - ネット関連費用

◎試験の実施
 - 会場費
 - 試験費
 - 送料
 - 人件費

このうち、人件費とネット関連費用については、
試算困難なため、ここまでとします。

試算困難な理由は、現職議員などのボランティアなのか、
有償のスタッフを雇っているのかわからないからです。

参考までに、試験会場には、6,7人のスタッフがいました。
3会場でやっていたり、外にも人がいたので、
ざっと25人前後の人が、試験官や見回りとして稼働していました。



ではまず講義の運営について。
計6回の講義のため、1~3回までを試算し、それを倍にします。

 - 会場費: 約2550万円

1回目2回目は、東京豊島区にある帝京平成大学の冲永記念ホール、
3回目は、港区にあるグランドプリンスホテル新高輪の崑崙の間と北辰の間でした。

各サイトなどで調べると、

冲永記念ホールが、税込60万円(土日祝・全日)
崑崙&北辰の間が、税サ込で、約2430万円(音響などの設備使用料含む)ということ。

沖縄記念ホールは2日間使っていますので、
60万 + 60万 + 2430万 = 2,550万円



 - 送料: 約145万円

これまで、定型郵便が1回、定形外郵便が2回来ています。
それぞれ、82円と140円とすると、塾生が約4,000名のため、

(82+140+140) x 4000名 = 144万8千円



 - 講師費用: 約800万??

第3回までの講師陣(補講含む)は下記の通りです。
  • 東京都知事・小池百合子さん
  • 豊島区長・高野之夫さん
  • 慶應義塾大学総合政策学部教授 上山信一さん
  • 選挙プランナー 松田馨さん
  • 作家・元東京都都知事 猪瀬直樹さん
  • 千代田区長 石川雅己さん
  • 東京都知事・小池百合子さん(2回め)
  • 名古屋市長 河村たかしさん
  • 埼玉県知事 上田きよしさん
  • 東洋大学教授・慶應義大学名誉教授 竹中平蔵さん
講師費用については、全くわかりませんが、
小池さんを除く8名、ひとりあたり100万円と
かなり乱暴ですが「仮定」します。

100万 x 8名 = 800万



ここまでで、約3500万(+人件費+ネット費用)です。
- 約3495万円 = 約2550万+約145万+約800万

全6回のうち1~3回までの費用試算のため、
残り3回も同程度と仮定すると、約7000万円となります。



続いて、試験費用について。

 - 会場費: 約120万?

試験会場は、前出の冲永記念ホールと他2教室でした。
ぼくの試験会場は、他2教室の方でした。

他2教室の費用がわからなかったため、
他2教室で冲永記念ホールと同額の60万円、併せて120万円としました。

他2教室のキャパについてですが、
冲永記念ホールは、 座席数が1,005 席(1階785 席、 2 階220 席)ということですが、
テレビでの試験風景を見ると、最低1席ずつ空けていたため、
1階席だけの使用なら約400名分、2階席まで使えば約500名分です。

受験生は約1600名ということで、午前・午後に分かれていましたので、
1時間帯あたり、約800名。

ということは、他2教室で約300~400名分ということなので、
同額としても、それなりの妥当性はあるのでは、と思います。



 - 試験料: 約700万円

論文試験については試算できませんが、
マークシートで使われたのは、日本エス・エイチ・エル社(以下、SHL社)の
「総合適性テストGAB」ということです。

SHL社サイトによると、GABの試験費用は税抜4000円
(問題冊子500円+採点処理3500円)ということです。

約1600名が受験したので、
4000円 x 1600名 x 1.08 = 691万2千円

当然、論文の方にも最低でも印刷費が発生しています。
場合によっては、問題作成費用も。



 - 送料: 約13万円

合否の通知書はまだ届いていませんが、
定型82円の封書で届くとすると、

82円 x 1600名 = 131,200円



ここまでで試験料は、約833万円(+人件費)です。
(120万+700万+13万)

講義運営の7000万円と合わせると、7833万円。

今回試算の対象外とした、人件費やネット関連費用、
それに印刷費なども加えると、支出8000万円にはなるでしょう。



対して、 受講料収入はどの程度かと考えると、
  • 一般男性     5万円
  • 女性応援特別価格 4万円
  • 学生応援特別価格 3万円(25歳以下)
学生がどの程度いるか不明であり、少数と考えられるからこの影響を考えず、
塾生が約4000名、女性4割・男性6割の報道を参考にすると、
  • 女性 約1600名 x 4万円 = 6400万円
  • 男性 約2400名 x 5万円 = 1億2000万円
合わせて、1億8400万円です。



支出が約8000万円とすると、残は約1億円。

「都民ファーストの会」からの都議選の候補者が、
40人なら、ひとりあたり250万円
50人なら、ひとりあたり200万円

都議会議員選であることを考えると、全然足りないです。

実際問題としては、
都民ファーストの会から候補者への金銭支援、
ぼくなないだろうと思ってます。

会全体の専任スタッフとか、
そういう方は雇うかもしれませんが。



ちなみに、この試算は答え合わせが可能です。

「希望の塾」の事務局を務める
「都民ファーストの会」は、政治団体のため、
毎年12月締めで、収支報告書の提出が義務付けられています。
そして、翌年11月末ころに、それが公開されるようです。

その頃、東京都の議会や知事はどうなっているのでしょう。

では!


参考
http://hall.thu.ac.jp/hall.html|冲永記念ホール
http://www.princehotels.co.jp/tokyo-mice-city/banquet/|PRINCE TOKYO MICE CITY
http://www2.shl.ne.jp/product/index.asp|日本エス・エイチ・エル