都知事選とオリンピックの熱にやられて、みなさんもうだいぶお忘れと思いますが、先月7月に18歳選挙で初めての国政選挙がありました。

そのとき、その直後に出た速報値を元に、こんな推計を出しました。
投票率81.26%!18歳高校生が日本を変えた - 愛知豊橋・長坂なおと のblog
http://nagasakanaoto.blog.jp/160712.html
この数字は片や怒りを買ったり、片やネット番組に取り上げられたりと、なかなかにインパクトのある数字で、僕自身も驚きの数字でした。

その後、こんな報道を見つけます。
総務省は今回の参院選で新たに有権者となった18~19歳全員の投票率を調査する。 年齢別の投票率調査は自治体の作業量が膨大になるため、抽出調査だけなのが通例で、全数調査は初の試み。 各都道府県の選挙管理委員会に通知済みで、約1カ月かけて調査する。

18・19歳全員の投票率を調査 総務省  :日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS10H17_Q6A710C1PE2000/
「せっかく全数調査やるのなら・・・」
と、豊橋市の選挙管理委員会にご相談。

「年齢別だけでなく、4月1日生まれ前後で区切るいわゆる学年別にも集計ってできるんでしょうか」

それから1ヶ月・・・、豊橋市選挙管理委員会が本気を出してくれました。
選挙権年齢が「18歳以上」に引き下げられて初めての国政選挙だった7月の参院選について、豊橋市選挙管理委員会は19日、同市の18、19歳の投票率が49・99%だったと発表した(略)

年齢別にみると18歳の投票率は56・08%で、全年代の平均54・01%を上回った。19歳は44%。18、19歳ともに、総務省が公表した全国の速報値(18歳51・17%、19歳39・66%)より高かった。

18歳のうちでも、高校3年生に相当する人たちの投票率は68・02%に達し、関心の高さを示した。市選管では、各校で実施している主権者教育が効果を上げているとみる。

18、19歳の投票率を発表 | 東日新聞
http://www.tonichi.net/news/index.php?id=54776
68.02%!!!!
高いっ!!!

推計の81.26%とは大きく乖離がありましたが、それでも高い!

前回の参議院選では、最も投票率が高かった60代でも67.56%ですから、(豊橋の)高校生は、最も政治への関心高い世代と言ってよいでしょう。

ちなみに、選挙管理委員会の発表で、全数調査・現役高校生(相当)の投票率が出るのは、おそらく全国初。

同じ日の東愛知新聞では、このような記述もあります。
市内の18・19歳の有権者数は7,682人。 投票率は18歳が56.08%、19歳は44%で18・19歳の合計が49.99%となった(略)

市内の投票率を学年別でみると、高校3年相当が68.02%、大学1年相当が50.20%、大学2年相当が42.74%だった。
これらをまとめると、次のようになります。
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こちらが、総務省の速報値(サンプル調査)。
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 - https://www.facebook.com/YouthCreate/YouthCreate

18歳、19歳、全体(18歳+19歳)のどれもで4%ほど豊橋市の数字が大きいので、全国の高3投票率も同じ傾向とすれば、64%程度になるでしょうか。

一方で、地域差も大きそうなので、それも合わせて気になるところです。
静岡県は、高校へのアンケートという形で、高校生の投票率を把握しようとしています。
県教委は十二日、十日に投開票された参院選での高校生の投票率を調べるため、全日制県立高校の三年生に任意でアンケートをする方針を示した(略)

高校教育課によると、アンケートは三年生全員が対象(略)今月末までに各校で実施し、八月上旬にも結果を公表する。

高校生投票率 アンケートへ 県教委方針:参院選2016 静岡:中日新聞(CHUNICHI Web)
http://www.chunichi.co.jp/article/senkyo/kokusei201607/siz/CK2016071302000104.html
こちら既に結果が出ている時期なので、県教委と記者双方に、結果を問い合わせています。



さて、改めてこちら
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高3相当と大1相当で、18%も違うのも興味深いのですが、これは生活環境の大きな違い、地元や実家にいるかどうか、などでだいぶ納得感のある説明ができそうなものです。

しかし、それ以上に気になるのが、大1相当と大2相当でも8%という大きな差がついていること。

これについては、専門家である友人と少し話したことがあり、なるほどという解説をもらいました。
要約すると、

18歳以上への選挙権の改正が決まったのが1年前、だから今の大1相当(高校2016年卒)は、高校時代に何らかの主権者教育を受けている可能性が高い。 そのため、今の大2相当(15年卒)より投票率が高くなる可能性がある

さて、その専門家とは、原田謙介さん(通称・ハラケン)。
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文科省の高校生向け主権者教育副教材「私たちが拓く日本の未来」執筆メンバーであり、この総務省の18歳選挙キャンペーンでも活躍されました(写真・左から2番目)

そして、この週末8月21日(日)14時から豊橋で講演をしてもらいます。
場所は全国でも珍しい「投票所になるお寺」豊橋別院です。
(豊橋駅徒歩9分・豊橋市花園町8番地)

もし先ほどの8%の差が、高校での教育としたらものすごいことです。

このあたりも含めて、学校現場でも苦労されている主権者教育について、今夏の参院選での18歳選挙の結果やその考察、この1年ほど全国各地を講演してきた実感、そしてネット選挙などなどについて、お話をいただく予定です。

まだ座席に余裕ありますので、是非お越しくださいませ。



それにしても、高校3年生の高投票率は、全く無視できない数字です。

今回の18歳選挙は、壮大な社会実験だったと思います。
そして、「選挙権年齢を引き下げることは、若者の投票率向上に繋がる」という意味で、現時点で成功です。

一方で、総務省のサンプル調査で地域差が指摘されています。
東京新聞:参院選の18歳投票率 関東高め 東京・神奈川・群馬が60%超す:政治(TOKYO Web) 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201607/CK2016071702000110.html
この度の試みを精査・検証のため是非、全国レベルで10代の「年齢別」だけでなく「学年別」投票率の調査・公表も望みます。

豊橋市ではできました。

では!


<参考>
総務省の速報値(投票者5,218人/有権者11,480人)のサンプリング方法
全国47,905投票区の中から、187投票区(46都道府県×4投票区。沖縄県のみ3投票区)を抽出し、抽出された投票区について男女別及び18歳、19歳の年齢別に投票率を調査。投票区の抽出方法は次のとおり。

(1)各都道府県から標準的な投票率を示している1市1区1町1村を抽出(区が存在しない県は市を2か所、村が存在しない県は町を2か所抽出)

(2) 抽出された各市区町村において標準的な投票率を示している投票区を1か所ずつ抽出。なお、上記抽出の結果、187投票区の内訳は、東京都特別区1か所、政令市の行政区15か所、市77か所、町61か所、村33か所

http://www.soumu.go.jp/senkyo/24sansokuhou/|7.年齢別投票状況について