愛知・豊橋を含む東海3県で、平日18時10分から放送のNHK「ほっとイブニング
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2016年5月10日(火)放送のリポート「アジア市場に挑む豊橋の菓子」が、とてもすばらしく、かつ、嬉しい内容でした。 是非多くの人、特に地元の人に知ってもらいたいと思い、書き起こしてみました。


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次は、昨日に続いて、この香港の最新事情です。

日本にやってくる外国人観光客に日本製の家電や化粧品、それから、薬などが人気というのは、よく聞く話ですが、香港では今、日本のお菓子が大人気なんです。 これをビジネスチャンスと捉えて、愛知でつくられるお菓子が巨大なアジア市場を目指して、海を渡っています。
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香港のショッピングモールにあるお菓子屋さんです。 店内に入っていくと見えてくるのは、見慣れた日本のお菓子です。 日本のお菓子を専門に扱うこちらのお店。
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ところせましと並ぶお菓子、その数は600種類以上です。値段は現地でつくられるお菓子の1.5倍と高めですが、それでも飛ぶように売れていきます。
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人気の理由はお菓子の種類の豊富さと、味の多彩さ。 更に、食の安全に関心が高まる中、日本製の商品には安心感があると言います。
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「他の国のお菓子よりはるかに人気」
「これからもっと店舗数は増えるでしょうね」 
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ここに2年前、登場したのが、その名も「豊橋コーナー」。 愛知県豊橋市でつくられたメイドイン豊橋のお菓子を紹介するために、豊橋市が設けました。 棚に並ぶのは駄菓子屋などでもお馴染みのお菓子。 中小の菓子メーカー単独では難しい海外への輸出を市が積極的に橋渡ししようという取り組みです。
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愛知県東部の豊橋市です。 戦後からお菓子づくりが盛んで、「日本有数のお菓子どころ」と呼ばれてきました。しかし、国内消費が頭打ちとなったことで、メーカーの数は最盛期の3分の1にまで減少しています。
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豊橋のお菓子はどうしたら生き残れるのか。 そのヒントはこの5年間で5倍に激増した外国人観光客の行動にありました。
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東京と大阪を結ぶ「ゴールデンルート」と呼ばれる観光ルートのちょうど中間地点にある豊橋。 限られた日程で効率よく観光地を回るため、泊まる場所、つまり寝床として利用されています。
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夜に到着して、早朝に出発してしまう束の間の滞在時間も有効に活用します。 彼らが向かったのは免税対応のドラッグストアです。 お目当ては化粧品や薬、そして、最後にまとめ買いするのが、日本のお菓子です。
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「抹茶風味のお菓子が特に好きです」
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「友達と分けてみんなで食べます」
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11時の閉店時間が過ぎてもなお、レジに並ぶ外国人観光客。 これを見た豊橋市では、豊橋の名産品であるお菓子を海外市場に売り出すチャンスと捉えています。
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「ドラッグストアなどで外国人観光客の方がよくお菓子を買っていくという話を見たりですね、聞いたりしていく中で、海外にお菓子を出していくというのは1つの施策として成り立つのではないかと、という具合に考えて、輸出を始めております」
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更に豊橋市では、豊橋コーナーで売り場を提供するだけでなく、新たな商品開発の手助けも始めています。 毎週末、店頭で試食会を開き、現地の人たちに好まれるお菓子についてアンケート調査を行っているのです。
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その結果、香港の人たちの圧倒的な人気を集めていたのは、バウムクーヘンでした。 しっとりと柔らかい食感、そして控えめな甘さが高い評価を受けていました。
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「日本で買ったことがあって、おいしかったので香港でも買っています」
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「私たちお年寄りにも食べやすいし、卵の風味がとてもおいしいです」
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去年、豊橋コーナーに初めてバウムクーヘンを出品した従業員50人のお菓子メーカーです。社長の牧原啓和さんが驚いたのは、この1年での海外での売上の劇的な変化です。
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「だいたい10倍くらいの売上の伸びになりました。」
「すごく驚きましたね。こんなに商品が輸出で出るということは、思ってもみなかったので」
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香港での人気とアンケート結果を踏まえて、更に商品の種類を増やそうを考えたこのメーカー、この4月新たにメープルシロップ風味のバウムクーヘンを販売する予定です。
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「豊橋コーナーがあったということは、中小企業にとってはとてもこれからに向けて発展するとか、市場が出て行くいいきっかけになったのではと思います」
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「海外向けの味付けだとか、国内とはまた違った、海外の方ならではの感覚があるので、今後の商品展開について、これから分析していきたいな、と思います」
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豊橋でつくられる様々なお菓子。 時代の流れとともに新たな市場を求め、今、海を渡ります。
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池田達郎アナウンサー
「なるほどね、わざわざ外国から来てくれる人たちが日本のお菓子をあれだけ買ってくれるんだったら、じゃあ外国持ってったらもっと売れるだろうと、確かにそうですよね」

福永美春アナウンサー
「ねえ。取材にあたった伊藤カメラマンです。香港での日本のお菓子、大人気でしたねぇ」

伊藤洋平カメラマン
「はい、香港のコンビニに入りますと、ここは日本のコンビニかと勘違いするくらい日本のお菓子がたくさんあってですね、本当に驚きました」
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伊藤さん 「そしてこちら香港の売り場ですが、日本のお菓子ですが、このパッケージ・・・」

池田さん 「なんかそう、見てて思ったのですけど、日本語がそのまま書かれているんですよね。みなさん、読めるんですかね?」

伊藤さん 「たぶん・・読めないと思うのですよね。ひらがなも入っているので。ただその香港のお菓子屋さんの話によると、中国語になおすよりも、この日本語のままの方がですね、日本の商品として人気があるみたいなのですよね」

福永さん 「ああぁ」

池田さん 「日本製の証でもあると、信頼の証でもあるということなんですね」

福永さん 「こうして日本の商品が香港で売れることを企業はどう捉えているのでしょう?」

伊藤さん 「はい、香港は中国からをはじめ、たくさんの人が集まる場所で、アジアの玄関口と言えることから、豊橋市のお菓子メーカーでは、まずはこの香港で売上を伸ばし、ゆくゆくは東南アジアにも販路を拡大していきたい、と話していました」
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池田さん 「ここを足がかりにどんどん販路を広がっていきそうですね」
伊藤さん 「はい」
福永さん 「ここまで、海を渡る豊橋のお菓子の話題、伊藤カメラマンでした」


以上です。

この特集を見て、すごく嬉しかったともに、行政の施策にも関わらず、自分が知らなかったことを恥じました。 まだまだ勉強不足です。 産業政策課、さすが。いい仕事してる。

そして、この着眼点と、香港まで取材してくださった伊藤さん、ありがとうございます。 これがなければ、現地のことをずっと知らずにいたかもしれません。 そして、取材費や放送をくださったNHKほっとイブニングにも感謝です。

この前日は、豊橋市の消防団と消防本部が開発した、新型の消防団車両(ポンプ車)を取り上げてくださっていたし。 今後ともますます豊橋をごひいきに。

たまたま2日ほど連続でほっとイブニングを見ていたのですが、福永アナウンサーの笑顔に癒やされます。 是非、みなさまもご覧ください。



ここにこのお菓子メルヘンフェスティバル、またやらないかな。
"菓子提供の全18社はすべて豊橋市内の製菓会社"
 - 盛況、2日間で2000人来場 地元の庶民菓子1万個売れる 豊橋ここにこお菓子フェス|東愛知新聞
 http://www.higashiaichi.co.jp/newspaper/befor_today/2013/131202t/13120208.html
 http://higashiaichi.co.jp/rensai/2013okasi/2013okasi_mn.html 
では!