もうずっとずっと、言いたくて言いたくて仕方がなかったのですが、ようやく解禁になりました。
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漫画スラムダンクや、バガボンドの井上雄彦さんが、描いた巨大屏風が、豊橋でお披露目されます。
  • 日時: 2015年3月13日(金)~15日(日)9時~17時
  • 会場: 東本願寺 豊橋別院 1F研修室 (入場無料)
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 - 東本願寺 豊橋別院(豊橋駅徒歩10分/豊橋市花園町8)



こちら屏風が完成した2011年、東本願寺の記事(プレスリリース)です。
この屏風絵は、宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌(ごえんき)を記念する現代アート事業として井上氏に依頼したもので、震災前日の3月10日に東京のアトリエで完成し、その日のうちに京都の表具師のもとへ梱包・発送されました。

激動の生涯を送った親鸞聖人の生き様をテーマとした情感あふれる水墨画は、六曲一双、左隻・右隻それぞれ高さ212cm、幅582cmの壮大なスケールの屏風として仕上げられ、4月4日から東本願寺内の大寝殿で一般公開し、4月17日までの第1期公開期間中に2万人を超す拝観者が訪れました。
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 - 井上雄彦氏作 屏風「親鸞」記念グッズ(期間限定販売)の収益金全額を被災地に寄付 | 共同通信PRワイヤー http://prw.kyodonews.jp/opn/release/201104196009/




冒頭の画像は、東本願寺の機関誌(2011年4月号)ですが、そちらからも引用を。
今年二月中旬、井上のアトリエに無垢の屏風が届いた。それまでさまざまな構想を練りながら、屏風を前にして初めて具体的な構図に取り掛かった。そして三月上旬、和紙に筆を入れた。『バガボンド』連載の途中でペンから筆に持ち替えた井上。ある意味で予測不能な筆の動きが描く人物にさらなる躍動感を吹き込んだ。しかし、その筆もなかなか思うように進まない。雑念を振り払おうと思っても、目の前に立つといろんな重圧がのしかかってくる。時は刻々と過ぎていった。

それでも、あの時何が自分を立たせたのか、それは『バガボンド』をやりつづけてきたということなんです。『バガボンド』で描いた宮本武蔵は、『スラムダンク』とは違って得意分野でもなかったから、描こうとしてもうまくいかないことが多かったし、その答えが見つからず、ずっとあがき続けました。その、自分の中で苦しみを投げ出さずにやり抜いてきたということが支えになったんです。

三月八日夜半。この数日間、ほとんど眠らずに屏風と向き合った。しかし、右隻、左隻のいずれの親鸞聖人にも手が出せないままでいた。しんと静まり返るアトリエ、二人の聖人と向き合い続ける末に一つの想いが込み上げてきた。

絵が好きだった子どもが、大人になって何という仕事をさせていただいているんだ。こんな大きな屏風に描いていいと言われているんだ…。とめどない感謝というか、うれしくてしかたがないという感情が溢れてきたんです。園時に、「あっ、描ける」と。迷わず右隻の親鸞さんの前に立ち、顔に筆を入れました。

それでも簡単に描けるわけでもない。寝てないからかもしれませんが、あの時、ある声が聞こえてきました。「お前なんかが描けるのか」。重圧からでしょうか。筆が止まってしまったんです。

でも、一方で、もう一人の自分なのか、あるいは親鸞さんなのか、「何をもったいつけているんだよ!俺の目はどんな目なんだ。早く見せてみろ」という言葉が浮かんできた。

だから、ここで止まっちゃダメだ、一人の人間を描くのだと、もう一度気持ちを軽くして筆を進めたんです。

目の前にある、井上が描いた親鸞聖人。右隻には、河を歩く人々の様子が描かれている。さまざまな境遇を生きる民衆と聖人。その表情には、絶望、悲しみ、怒り、またはそのどれでもない感情が見てとれる。一体どこに向かおうとしているのか。

一方で左隻には、二羽の鳥と草と花と蝶、そしてその静寂の中で佇む親鸞聖人。その姿が凛としているようにも見えるが、ほっと安心しているようにも映る。また孤独、寂しさを漂わせているようでもあり、その存在の確かさを主張しているようでもある。静と動、対照的に見えて、また同じようにも見える。

しかし、二つの絵が何の場面を描いたのか、それを井上は語らない。
その表情は達成感と安堵感に満ちていた…。

三月十日午前十時、東京某所のアトリエには、たった今描き終えた井上雄彦の姿があった。
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 - PDF http://www.higashihonganji.or.jp/info/news/PDF/inoue.pdf 
関連グッズの収益が、東日本大震災の被災地に寄付されているので、てっきりその文脈かと思いきや、逆で、完成した翌日に、あの地震があったのか。



豊橋でも、その関連グッズの販売も行われるということ。 今回、何が販売されるかまでは、把握できていないのですが、冒頭のプレスリリースによると、2011年時には、こんなものが。
【記念グッズ】
 (1)ポストカード(左隻・右隻 全2種)   縦11.0cm×横30.2cm 1枚各  200円
 (2)ポスター(左隻・右隻 全2種)     縦37.5cm×横103.0cm 1枚各 1,200円
 (3)ポスター(専用額入)(左隻・右隻 全2種)         1枚各 7,500円
     ※額入は東本願寺での限定販売。通信販売は行いません。
 (4)ミニ屏風「親鸞」(左隻・右隻セット)  
                 1隻サイズ 縦14.8cm×横41.1cm 1セット3,600円
 (5)屏風「親鸞」レプリカ(左隻・右隻セット)
             (シリアルナンバー付・限定生産)縦42.2cm×横110.7cm1セット75,000円
 
僕は小中学生とバスケ部で、そのときがスラムダンク全盛期という、ガチスラムダンク世代なので、本当に今回の特別展示は胸熱も胸熱。



最後に証拠書類として、東本願寺豊橋別院さんによるチラシを。
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豊橋別院さん、ありがとうございます!

3月14日(土)、15日(日)は、同じ花園町のハナコヤでも、豊橋が誇る絵師(絵描き)コータローの似顔絵展&似顔絵描きをやっていますので、是非そちらにもお越しください!
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(洋傘屋さんの似顔絵)
「絵描きコータロー花園似顔絵展」

コータローが描いた商店街の店主の似顔絵(14枚ほど)を展示します。 合わせて、愛知大学写真研究会の学生らが撮った、店主の写真ポスターも展示しますので、是非ご覧ください。
  • 会場: 花園商店街「花園ベース:HANACOYA」(豊橋市花園町65-1)
  • 期間: 3月1日(日)~3月28日(土)11 時~17 時(水曜休み)
  • 観覧: 無料
うち、1日(日)、14日(土)、15日(日)には、会場ハナコヤにコータローがおり、ひとり500円で、来場者の簡単な似顔絵(ホワイトボードに描かれた僕の似顔絵のような)を描きます。 ちょうどホワイトデーや卒業入学シーズンですので、プレゼント用などにしたい方は、モデルとなる方の写真をお持ちください。

 - 絵描きがいるまち、豊橋 – オレたちの日常はイカしてんだぜ! | なんにもない豊橋から
http://www.junkstage.com/naoto/?p=521 
お待ちしています!

では!