東京都議会のセクハラ野次に始まり、兵庫県議の号泣会見、青森の平川市議の大量逮捕(公選法違反)など、最近、地方議会がメディアを賑わせていますが、豊橋のおとなり新城市でも、議会による信じがたい決定がされようとしています。

こちらは本日2014年7月24日(木)の中日新聞について
愛知新城の穴開きコンドーム事件の後日談。なんと不埒な発言をした議員は議事録から発言を削除されたのに不問。追及した議員のほうが責任を追及されるという不思議。
https://twitter.com/akiralrv/status/492132525456646145
以下、記事より引用します。
愛知県新城市の長田共永市議(49)=無所属=が少子化対策として「穴の開いたコンドームを配っては」と市議会で発言した問題で、(略)長田氏は6月18日の一般質問で「婚姻届を出す夫婦に、穴の開いたコンドームを配ってはどうか」と発言。 
もうこの発言だけで、開いた口が塞がらない・・・こういう比較はよくないけど、都議会のセクハラ野次より更にひどい。
浅尾洋平市議(37)=共産=がブログで長田氏の発言を取り上げたことを「議会軽視だ」と問題視し、今後、議員の情報発信を制限するルールを作ると決めた。
ふぁっ!?!?!?!?!?
浅尾氏は今月14日、自らのブログで「本会議での品位に欠ける恥ずべき発言」として議長、市長に適切な対処を求め、長田氏の発言が問題として広がるきっかけとなった。
このブログですね。 僕も読みました。 問題発言の書き起こしもあります。
新城市本会議での品位に欠ける恥ずべき発言に関する申し入れ #BLOGOS http://blogos.com/outline/90771/
浅尾さんグッジョブです。 問題として広がらなかったら、どうしていたのでしょうか。



更に中日新聞の記述を引用します。
山崎祐一市議(62)=無所属=が浅尾氏に対し、「公職の立場でありながら、議会で問題提起する前に、自らの主観を表に出すのはいかがか」「個人名を挙げるなら相手に通告するなど配慮すべきだ」と発言。他の市議数人も同調し、ブログやツイッターで発信する際のルールを何らかの形で設けることを、長田氏を除く17人の市議の間で賛成多数で申し合わせた。 浅尾氏は「時代と逆行するような後ろ向きなルール」と批判している。
もう唖然・・・
議員が自らの主観でものを言わずして、何を拠り所にするのだろう。

最後の識者コメントに、中日新聞記者の良心を感じました。
愛知大の宮入興一名誉教授(地方財政学)の話 不適切発言がテーマなのに、問題の本質をねじ曲げている。議員が自分たちの情報発信に手かせ足かせをしようというのは、議会の常識と良識を疑わざるを得ない。
■ 

本件、既に、別の地方議員(海住恒幸さん=三重県松阪市議会議員=)も危機感を感じてか、BLOGOSにエントリーを寄せています。
本会議での不適切な発言を取り締まる法はあるが、議会外の言論活動を議会が取り締まる法はない。あるのは、感情論だけだろう。
「議会軽視」みたいな法や条例に根拠をもたない、議員のメンツから出た言葉を根拠に言論に規制を加えるとは、いまどき、どのような理屈が支配する議会なのだろう。(略)

議会では「理」にかなわないことでも、ときに「数」にものを言わせ、とんでもないことが起きるものだ。

 - 愛知県新城市議会で議員ブログを規制とは #BLOGOS http://blogos.com/outline/91169/

僕がさっと検索した限り、本事案について報じているのは、現時点で、冒頭の中日新聞記事と、この松坂市議さんのエントリーだけです。 中日新聞、とてもいい記事なので、この事案を広く知ってもらうためにも、是非ネットに記事を掲載してほしいところです。 

にしても、新城市は、市長が個性的で注目していただけに、本当に残念です。 そりゃ、こんな田舎だったら、若い人どんどん出て行くわ。

新城市議会には、時代錯誤なルールをつくる前に、申し合わせを見直すことを、強く強く望みます。

では。 


追記(2014/07/25 0:45)
中日新聞、web記事ありました。(但し、全文読めるのは定期購読者のみ)
議員の情報発信を制限へ 新城市議会「ルールつくる」 | 社会面 | 朝夕刊 | 中日新聞プラス http://chuplus.jp/paper/article/detail.php?comment_id=196471&comment_sub_id=0&category_id=113&from=news&category_list=113