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普段、平日の夜、自転車が停まっている灯りのところにいます。 夜になると、商店街で灯りが点いているのは、ここだけ。 おばあさんが訪ねて来ました。「おうちに帰りたいよー」

このおばあさん、以前も訪ねて来たことが。 そのときは、僕ひとりでなく、いたメンバー4,5人で、おばあさんの話を聞きながら、おうちを探しました。 結局、歩いて5分もかからないところだったのだけど、二転三転するおばあさんの話を聞きながら、無事おうちに辿り着いたときは安堵しました。

そのおばあさんが、再び訪ねて来ました。 中座して、一旦、鍵をかけて、おばあさんを送りに。 二度目なので、僕も、おうちの場所をだいたい覚えており、いっしょに歩きました。 おばあさんは僕の腕をしっかり握っていた。 「ここはどこだね」 「あっちじゃなかったかね」 「まじめにいきてきたのにね」 「なさけないね」 そんなことを言いながら歩くおばあさんに、『こっちだよ』 『おうちこっちでしょ』 『しょうがないよね』 『お互い様だよ』 と言いながら。

途中、僕の歩みが早かったため、おばあさんの手が僕の腕を離れてしまいました。 『わるかったなー』 と思っている間に、おばあさんが僕の手を握ってきました。 あたたかかったです。 そのとき、僕は手が冷たかったので、手で手を握るのは遠慮したのですが、おばあさんの手はあたたかかった。

無事、おうちに到着。 ピンポンを押す。 おうちの中の人が出てくる。 おばあさんは、「わるかったね」「ありがとう」と。 実は、ちょっと最近、気分が滅入ることもあり、おばあさんのあたたかい手に僕も癒やされた。 そして、「ちょっといいことしたなー」と、少し明るい気分になった。 そんな水曜の夜でした。

では。