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岡山駅前に、大きなイオンモールができるらしいです。

地元豊橋のとある会合で、駅前に最近できた劇場の話に。「多少まちに人が増えたけど、にぎわいという程じゃない」とおっしゃる商店主さん。劇場ってホントの意味で "箱モノ" で常駐のコンテンツを持たず、常に外から中身を引っ張ってこなきゃいけないので、本当に大変だと思う。

過去にゼネコン勤務の友人とどうしたら駅前に人が来るかって話をしたことがあるのだけど「そんなんイオンつくればいい」という身も蓋もない友人の発言は、とても説得力があり、真っ当。もし、まだ劇場ができる前、「イオンか劇場か」という選択肢があったとしたら、商店主や住民や行政は、イオンという選択肢を取れたのだろうか。

劇場の主ホールは約750席。土日1日2公演やって満席で3,000人。平日に一日500人来たとしても、5,500人/週。たぶんこれはかなり多い見積もり。イオンならきっと毎日がこれ以上の集客。しかも劇場(というより公共施設全般)はお金がかかり、維持費や人件費など、毎年一定額の税金が投入されているはず。一方、もし土地を貸してイオンなら、賃料が入ってくる。やり方によっては、中にシアターやホールも作れたかもしれない。

もし空き地の段階で「イオンか劇場か」という選択肢があったとしても、きっとイオンという選択肢は取れなかった。例え、税収が増え、10倍以上の集客施設だったとしても。でももしこれが「イオンは必ずできる。だったら駅前か郊外かどっち」という選択だったら、どうだろう。

僕が高校生になった年、郊外に日本一のシネコンができた。そこから2年で、駅前に5館くらいあった映画館は全部なくなった。当時、まちづくりや地域活性にこれっぽっちも興味のなかった僕は、うちからより近い場所にきれいで便利な映画館ができたことを素直に喜んだ。もちろん近いし、安いからそちらに行った。もし当時この前に「シネコンが必ずできる。だったら駅前か郊外かどっち」という選択があったとしたら、みんな「駅前」という選択はできたのだろうか。どちらにしても古い映画館は潰れる。けれども、映画館のあとに立ち寄る喫茶店は、お客を逃さずに済んだかもしれない。もちろん、この仮定の話は、後出しジャンケンでずるいのだけど。

少なくとも、豊橋から車で1時間かけて志都呂(浜松)や岡崎のイオンに行っているたくさんの人たちは、豊橋にイオンができたら、喜んでそちらに行く。そのイオンはどこにできるのか。駅前か、郊外か。拒むのか、受け入れるのか。

まるでイオンが商店の仮想敵のようによく書かれるけど、イオンだってほんの5、60年前は、商店街の一店舗だったんだよなー。

では!

<参考>
"イオンを拒んだ町「眼鏡の鯖江」を悩ませた活性化の劇薬"
"「イオンばっか作ってどうするんかな」前人未踏「モールドミナント」の行方"