
経営者って、そのキャリアから4つに分類できるのではないか、と。
- 創業社長
- 跡取り社長
- 生え抜き社長
- 職業社長
1. 創業社長
2. 跡取り社長生まれながらの経営者。およそ創業者一族で、幼い頃から「自分は将来社長になる」ということを意識し、また、そのように育てられた人たち。日本の会社の99.7%が中小企業なので、たぶん日本で一番多い。イメージはスマート。堅実で静かだけど、肝が座っている。トヨタ豊田社長、ユニクロ柳井社長など。
3. 生え抜き社長社内の出世競争を勝ち上がった経営者。元国営企業や、比較的古い上場会社の社長など。なので、たくさんいるはずなのだけど、交代も早く、あまりパッと思いつかない。イメージは、保守的。
4. 職業社長MBAホルダーなど、キャリアの早い段階から、様々な会社の役員を転々としている社長。イメージは、クレバー。日産カルロス・ゴーン社長、日本マクドナルド原田前社長、など。
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大学生くらいのとき、4. 職業社長にとても懐疑的でした。「業界や会社のことを知らない人に、社長が務まるのか」と。でも今は違います。
今、経営者の一番の仕事が何かと考えると、それは「決める」こと。成功率5分5分の事業に手を出すのか、出さないのか。そして、その責任を負うこと。雇用者の「会社を辞める」というレベルの責任の取り方でなく、その失敗を、自分や自社でリカバーする、そうでなければ、倒産するか。
その「決める」というのは、実は、ものすごく訓練がいることじゃないか。思考力・判断力だけでなく、その責任に対するプレッシャーと戦うメンタルも含めて。そういう意味で、この4つの中で一番優秀なのは、2. 跡取り社長、ではないかと最近思い始めています。その理由は、単純に、生まれながらの社長で、訓練期間が長いから。そして、だから 4. 職業社長 もありえるのだと。キャリアの若い頃から、少しずつ決める訓練を積むことは、業種業態関係なく通じるものなのじゃないかと。一方で、やばいんじゃないかと思っているのが、3. 生え抜き社長。決めないこと、あるいは、上司の判断と決断、失敗しないことで、出世競争を勝ち残ってきたサラリーマンだとしたら、経営者になった途端、果たしていきなり決めることができるのか、どうか。
1. 創業社長は、もう天性の社長というか、いい意味で失敗(の怖さ)に対して人より鈍感な人なんじゃないかと。だから「カリスマ」になるのかもしれない。
給与所得者が、偉そうに失礼しました。
では!