さるがばんば

 猿ヶ番場は,白須賀宿(湖西市)の西続き,境川を隔てて三河国と境を接する遠江(とおとうみ)国境宿(さかいじゅく)新田(湖西市)に位置していた。東海道に面して茶屋が並び,柏餅が名物であった。古くは寛文元(1661)年の浅井了意著「東海道名所記」に猿ヶ番場の名物として柏餅の名が見え,幕府が天保14(1843)年の調査を基に編纂した「東海道宿村大概帳」にも「此宿内字猿ヶ番場にて柏餅を商ふ,是を世に猿ヶ番場の柏餅とて此所の名物なり」と記している。浮世絵師歌川広重が天保4(1833)年ごろ刊行した保永堂版東海道の二川宿の画題として,名物柏餅の看板の掛かる猿ヶ番場の茶屋を描いたことから,二川宿の名物が柏餅であるとの誤解を生む一因となった。

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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
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