ほんざかとうげ

 本坂峠は,豊橋市嵩山(すせ)町から愛知・静岡の県境になっている弓張山系の鞍部を越えて静岡県引佐郡三ヶ日町本坂へ通じる標高380mの峠である。近世には本坂道(姫街道)が通り,東海道の脇往還になっていたが,曲がりくねった急坂は,明治維新後も改修されることはなく,大正4(1915)年,後藤庄五郎などの努力によって標高280mの地点に全長120mの本坂隧道(ずいどう)が完成した。大正4(1915)年に道路全体が竣工し,豊橋から三ヶ日への自動車通行が可能になり,乗合自動車が運行されることとなった。この道路は,昭和50(1975)年,国道362号となった。昭和53(1978)年に愛知・静岡両県の道路公社によって標高110m地点に長さ1379mの本坂トンネルが開通し,有料道路として供用されている。峠一帯は石灰岩からなり,豊橋側に「嵩山蛇穴」と呼ばれる鍾乳洞があり,縄文遺跡として国指定史跡(昭和32年指定)になっている。また,嵩山自然歩道(1.7㎞)が蛇穴の入口前から稜線まで通じ,稜線上で豊橋自然歩道(本線)に接続している。自然歩道は,北は本坂峠から坊ヶ峰(標高445.8m)へ,南は多米(ため)峠に続いている。

 関連項目 - 国道362号

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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
苦節5年半「豊橋百科事典」とうとうオープンデータ化! - 愛知豊橋市長坂なおと のblog
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