ざとうがけ

 二川中学校の東(豊橋市二川町道賢田)辺りは,梅田川に流れ込む落合川に沿って300mほど崖になっているところがある。この横を通る細い道が,昔は二川と細谷(豊橋市細谷町)をつなぐ大切な道であった。樹木や笹が生い茂り,昼でも暗く,狐や狸が住みついており,雨の降る日などは真っ暗で誰も通らなかった。ある日のこと,琵琶を弾きながら物語を語って歩く座頭が細谷の村に来た。村人たちは,ひさしぶりに琵琶の弾き語りを聞いて喜んだ。夕方になって座頭は「二川へ行く」といいだした。驚いた村人たちは,「あの道は昼でも歩きにくい所だから」と止めた。座頭は,「わしは目が見えないのだから昼も夜も同じことだ,早く二川へ行きたいから」と,皆が止めるのも聞かず出かけてしまった。翌日,この崖の道を通った村人が,崖から落ちて死んでいる座頭を見つけた。それからその崖を人々は「座頭崖」というようになった。

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豊橋市議の長坂です。
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このページは、2006年12月発刊の豊橋百科事典を元に作成しています。
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